ほたるBBの 絵と 本と 雑感日記

60代後半に再開したお絵描きと、読書の備忘録。考えさせられたことなども綴ります。

読書感想『シベリア抑留』(栗原俊雄)

[内容] 第二次大戦後シベリアに抑留された元日本兵に、当時の悲惨な生活を聞き取りし たもの。 副題『未完の悲劇』 [感想] 敗戦直後に、旧・満州国から約60万人の軍人と民間人がソ連各地に連行された。 他国からの連行者も多数おり、その合計は417万人に…

読書感想『学力の経済学』(中室牧子)

[内容] 主にアメリカの実験データを基に、教育を“経済”の視点で考察したもので、多く の専門家の意見も紹介されている。(教育書としては異例の30万部を突破) [感想] 著者は教育経済学者。慶応義塾大学教授。 教育経済学とは「教育を経済学の理論や手法を…

読書感想『誰がために医師はいる』(松本俊彦)

[内容] 精神医療の現状及び薬物依存症の真の姿と治療について、著者が精神科医になる 迄の気付きや葛藤を交えて解説。副題『クスリとヒトの現代論』 [感想] 著者は日本の薬物政策には批判的な考えで、「本来薬物依存症の人達は治療や支援 を受けるべきな…

読書感想『光の魂たち動物編』(森井啓二)

[内容] 地球上の動植物が置かれている状況の解説と、全ての生き物が共存共栄する 世界を実現し、人として魂を成長させるためには何をすべきかを教示。 副題『人の霊性進化を助ける動物たち』 [感想] 著者は獣医で、クリヤヨギ(ヨガ)。 本書は、感動的な…

読書感想『英語化は愚民化』(施 光恒)

[内容] 英語を日本の標準語にすると何が駄目になるのか、世界の歴史と現状を多くの 例と識者の意見を挙げながら解説。副題『英語教育改革で自ら“後進国”に』 [感想] 著者は政治学者。九州大学大学院教授。 何年か前に楽天が英語の社内公用語化を宣言し、…

読書感想『裁判官の爆笑お言葉集』(長嶺超輝)

[内容] 法廷で語られた裁判官の名言とコラムの特集。 [感想] 著者はフリーランスライター、商業出版コンサルタント。 本書の帯に「42万部突破のロングセラー」と書かれている。しかし題名と中身 が違い過ぎて、売れればいいってもんじゃないでしょ…と思って…

読書感想『こころと脳の対話』(河合隼雄・茂木健一郎)

[内容] 心理学者と脳科学者が、心と脳について箱庭療法・夢分析などを用いて対談。 [感想] 目次「心と脳の不思議」「箱庭と夢と無意識」「『魂』を救う対話」 上記の3つが其々19の項目に分けられていて、「一つの事例は府遍に通じる」 「『シンクロ』は…

読書感想『上級国民/下級国民』(橘玲)

[内容] 先進国では今、“上級国民” 対“下級国民” という分断が起きており、本書で は世界がこのような状況に至った歴史と現況を深掘りして考察。 [感想] 著者は多数のヒット作を輩出している作家。元宝島社の編集者で、本名は非公開。 “上級国民”と言えば…

読書感想〈漫画〉 『ナースになったらピュアな心がなくなりました』『赤い文化住宅の初子』

★『ナースになったらピュアな心がなくなりました』(にわみちよ) [内容] 看護師の目から見た総合病院の実態を、ユーモラスに描いた4コマ漫画。 [感想] 主人公は、一生懸命だけれど失敗も多い新人看護師。 せつない話もあるが笑うシーンが多く、医療につい…

読書感想『2025年を制覇する破壊的企業』(山本康正)

[内容] GAFA他最先端の11社を分析して5年後の未来を予測し、生き残りの術を教示。 [感想] 著者は米金融機関とグーグルを経て、現在はベンチャーキャピタリストとして活躍。 『はじめに』で、未来の生活が小説風に描かれているのだが、自分もその場に居る…

読書感想『「発達障害」と間違われる子どもたち』(成田奈緒子)

[内容] 最近増えている「発達障害もどき」を解説し、そこから抜け出す方法を指南。 [感想] 著者は小児科医で文教大学教授。子育て支援事業「子育て科学アクシス」代表。 発達障害という概念が急激に教育現場に広がったのは、2002年に文科省から “発達障…

読書感想『太陽の子』(三浦英之)

[内容] 日本企業の労働者と現地の女性との間に生まれ、その後母親と共に置き去りに されたコンゴの日本人残留児を追ったルポルタージュ。 副題『日本がアフリカに置き去りにした秘密』 [感想] 著者は朝日新聞記者、ルポライター。 本書は新潮ドキュメン…

読書感想『ブラック企業/日本を食いつぶす妖怪』(今野晴貴)

[内容] ブラック企業の実態を解明し、被害を受けた当事者に対処法を指南。 [感想] 著者はNPO法人POSSE(ぽっせ)の代表で、若者の労働・貧困問題に取り組んで いる。本書はベストセラーとなり、大佛次郎論壇賞を受賞。 多くの実例と共にブラック企業の様々…

読書感想『なぜかれらは天才的能力を示すのか』               (ダロルド・A.トレッファート)

[内容] 米・英・仏・独・日本の、過去100年分の文献を元に、サヴァンの症例を解説。 副題『サヴァン症候群の驚異』 [感想] サヴァン症候群と言えば、映画「レインマン」で知的障害のある男性が、床に 散らばった爪楊枝の数を一瞬の目視で当てるシーンを…

読書感想『葬送の仕事師たち』(井上理津子)

[内容] 葬儀の現場の実情と、それに携わる人達の思いや本音に光を当てたルポ。 [感想] 葬儀の専門学校に通う生徒達を皮切りに、葬儀社の社員、納棺師、復元師、 火葬場職員などに、その仕事の内容と彼等の心の内を語ってもらっている。 葬儀の意味・歴史…

読書感想『メタバースがGAFA帝国の世界支配を破壊する!』(深田萌絵)

[内容] GAFAによるIT業界の支配構造を解き明かし、メタバースを巡る覇権争いの 状況と未来の予測。 『副題』デジタル利権が塗り替わる!日本の正念場 [感想] 著者はITビジネスアナリストで実業家。 前書きにこう書かれている。「GAFAを代表するようなビ…

読書感想『老人たちの裏社会』(新郷由紀)

[内容] 問題行動を起こす老人達の実情と、原因・解決策を考察したルポルタージュ。 [感想] 私は若い時、人は齢を取ると良くも悪くも枯れていくものだと思っていたが、 想像と現実は大きく異なり、本書には我欲にまみれた老人が沢山登場する。 本書は7つ…

読書感想『〈眠り〉をめぐるミステリー』(櫻井武)

[内容] 睡眠中の脳や身体には何が起こっているのかを、医学的に分かり易く解説。 副題『睡眠の不思議から脳を読み解く』 [感想] 睡眠は脳全体ではなく一部分で起きており、睡眠が進化の過程で無くなること はないと考えられているとか。 このような考察…

読書感想〈漫画〉『月影の御母』『おじさまと猫』

★月影の御母 (近藤ようこ) [内容] 今は昔、母を探して旅する少年と、母親を騙って次々と現れる妖怪達の不思 議な物語。 [感想] 子供を守ろうとする母親の深い愛と、母性の中にあるエゴや醜さが描かれて いる。 旅の途中で記憶を無くしてしまった蓮王丸は…

読書感想『今日会社が倒産した』(増田明利)

[内容] 会社員や自営業者へのインタビューによる、会社倒産のドキュメンタリー。 [感想] 「まさかうちが潰れるなんて」…本当に誰にでもどの会社にも起こり得ること で、かつて山一證券が倒産した時は日本中が驚いたのを思い出した。 本書に登場するのは…

読書感想『無邪気な日本人よ、白昼夢から目覚めよ』     (川口マーン恵美)

[内容] 多くのデータを元に日本の現状を解説しながら、日本には今、内外から様々な 危険が迫っていると警告し、解決策を提示している。 [感想] 著者はドイツ在住の音楽家、作家。 “無邪気な日本人よ”の呼びかけに表れているように、このまま手をこまぬい…

読書感想『雪の下の炎』(パルデン・ギャツォ)

[内容] 1950年チベットに軍事侵攻した中国政府に逮捕され、“思想改造”の為に33年 もの間、獄中で飢えと強制労働、拷問に耐え抜いた僧侶の自伝。 [感想] 著者が中国政府に逮捕されたのは1959年28才の時で、「スパイ容疑をかけられ た師を告発せよ」という…

読書感想『おばあちゃんは、ぼくが介護します。』(奥村シンゴ)

[内容] 一人で祖母の介護を担うことになった、30代前半独身男性の介護奮闘記。 副題『アラサー男性、とことん在宅介護で学んだこと』 [感想] 著者は放送・通信業界で営業職をしていたが、介護生活になってからはwebで の情報発信を皮切りに、ライターと…

読書感想『ひきこもりの真実』(林恭子)

[内容] 全国で「ひきこもり女子会」を主催する著者が、女性の引きこもりの実態と自身 の引きこもり体験を綴っている。副題『就労より自立より大切なこと』 [感想] 著者は高2で不登校になり、30代まで断続的に引きこもり生活を続けていたが、 2012年から…

読書感想『私たちの仲間』(アリス・ドムラット・ドレガー)

[内容] 結合双生児の分離手術について、多くの実例を元に人々の考え方の違いや、差別、 医療裁判など様々な歴史を学び分析していくことで、正常とは何か、医療や福祉 はどうあるべきかを深く掘り下げている。副題『結合双生児と多様な身体の未来』 [感想…

読書感想『餓死現場で生きる』(石井光太)

[内容] 世界のスラム街で生きる人達の実態に迫ったルポルタージュ。主に子供達の 現状について書かれている。 [感想] 著者は作家・ルポライター。多数の著書があり、幾つもの賞を受賞している。 本書では絶対貧困当事者の生活や思いが綴られており、彼ら…

読書感想『すべての犬に里親を!』(今西乃子)

[内容] 阪神・淡路大震災の時に、被災したペットの救済に尽力した人々の記録。 副題『阪神・淡路大震災1556頭の物語』 [感想] 日本は動物後進国と言われるが、それは何故か。 欧米などの先進国に比べ、動物の扱いや法律があまりにもお粗末だからだ。 そ…

読書感想『弱者の戦略』(稲垣栄洋)

[内容] 立場の弱い生物・植物は、厳しい環境の中でどのように生き延びて来たのか。 その様々な生態が解説されている。副題『生物界のおきてに学べ』 [感想] 著者は雑草生態学が専門の農学博士で、静岡大学大学院教授 地球に危機が起きる度に命をつないだ…

読書感想『老後親子破産』(NHKスペシャル取材班)

[内容] 親子共倒れの老後破産を取り扱ったNHKのスペシャル番組を書籍化。 [感想] 年金をもらいながら安泰に暮らせる筈だった老人が、何故子供との同居で共倒れ になってしまうのか。 親の介護の為に退職や転職をする人は、年間10万人にも達するそうで、…

読書感想〈漫画〉『星守る犬』                〈写真集〉『人形‐この命あるもの』

★『星守る犬』(村上たかし) [内容] 車上生活をしながら、故郷に向かってひたすら車を走らせる男性と、飼犬ハッピー の物語。全2巻の大ヒット作。西田敏行の主演で映画化されている。 [感想] 林道脇の放置車両から、死後1年の男性と死後3カ月の犬の白骨体…