ほたるBBの 絵と 本と 雑感日記

60代後半に再開したお絵描きと、読書の備忘録。考えさせられたことなども綴ります。

子供に犬のリードを持たせる危険性

昔次男を乳母車に乗せて、社宅のグランドで飼犬のチビ(中型犬)を散歩させて

いた時のこと。一緒に歩いていた長男(4才)が、「僕も散歩させたい。」と言い

出したので、少し迷ったが周りには誰も居ないしチビは大人しい犬だし…と思っ

てリードを渡した。

 

ところが長男にリードを渡して間もなく、突然チビが勢いよく走り出した。

長男は転んでしまい、しかしチビを止めようとしてリードを離さなかったため、う

つ伏せ状態のまま引きずられていった。 

  

私は乳母車を置いて、大声で「チビ!止まれ!」と怒鳴りながら全速力で追いかけ、

すぐに捕まえることが出来たが、完全に私の迂闊さが招いたこと。幸い長男に怪我

は無く泣くこともなかったが、平謝りと猛反省の出来事だった。

 

たまにYouTubeで、小さな子供に犬のリードを持たせて散歩している様子を見るこ

とがある。昔の私のように、何かあっても自分(親)が制御できると思っているの

だろう。

 

しかし「うちの犬は絶対大丈夫」は無いし、咄嗟のトラブルの場合は、子供は勿論

大人も意外と制御できないものだ。以下に、子供にリードを持たせてニュースにな

った犬の死亡事故を幾つか箇条書き。

 

◎リードが手から外れて、近くにいる犬に噛みついた。

◎うっかり人に近付いて、犬が蹴り上げられた。

◎車道を歩いていて犬が交通事故に遭った。 

 

この他ネットには、犬が急に走り出して子供が怪我をした、犬が逃げていなくなっ

た…などといった記事もある。こうした犬関連の事故は珍しくなく、損害賠償を請

求されるケースも結構あるそうだ。

 

それでも、子供がどうしてもリードを持ちたい、親も経験させたいと思う場合は、

犬にリードを2本付けて、親と2人で1本ずつ持つ方法がお勧めされている。


以下も私の体験だ。

飼猫のナナとぺぺにせがまれて、玄関前(敷地内)で一緒に日向ぼっこをしてい

た時のこと。生け垣の切れ間から、突然ヒョイと中型犬が顔を出し、大声で吠え

ながら猫達に突進して来た。

 

幸い大事には至らなかったが、飼主の女性は謝るどころか、私を凄い目で睨みつ

けて去って行った。突然犬が入って来たのにも驚いたが、もう一つ驚いたのが彼

女の散歩の方法で、正に冒頭に書いた昔の私だった。

 

片手で赤ん坊の乗った乳母車を押していて、その横には5歳くらいの女の子。そ

して右手には犬のリード…というスタイルで、しかも沢山の家が並ぶ団地内での

ことだ。これでは何かあった時に対処は難しく、実際彼女はリードを引っ張る犬

に振り回されて我が子にぶつかり、転んだ女の子はギャン泣きしていた。

 

当時は2匹共病気のため敷地の外に出ることは無かったので、私も油断し過ぎてい

たという反省点はある。しかし彼女が私を睨みつけるのはお門違いで、あの後同じ

事を繰り返していなければ良いが…と思った出来事だった。

 

カヤネズミ(色鉛筆・パステル画)

 

 

日本に生息するネズミの中で、最も小さいカヤネズミ。

 

長い間イネを食害する害獣とみなされていたが、

実際は殆どイネは食べておらず、むしろイネの害にな

る雑草を食べていることが分かりました。

 

生息地となる草地の減少や生息環境の悪化により、

多くの都道府県で絶滅が危惧されているそうで、

不憫に思う気持ちと相まって、描きながら可愛さも

ひとしおでした。

 

読書感想『日本のなかの中国 』(中島恵)

[内容]

在日中国人社会の多様性を、数多くの取材をもとに解説したルポルタージュ

[感想]

著者はフリージャーナリスト。

 

2025年末現在、日本に住む中国人は約90万人で、在日外国人の中では一番人数が

多い。しかし一口に中国人といっても、出稼ぎ・留学・富裕層…など背景は様々で

世代や来日した時期によってもその様相は大きく異なるという。

 

近年、同胞の増加・経済力の強さ・高学歴・SNSなどの影響により、日本国内で独

自の世界を作り上げているコミュニティが増えているそうで、本書ではその実態と

彼らが何を考えているかが明かされている。

 

コミュニティには元々様々なタイプがあるが、以下は比較的新しいもの。

仕入先、作業、顧客の全てが在日中国人で、日本人抜きの“経済圏”を確立。

◎日本語が話せず日本人との交流も殆ど無く、独自の文化の中でのみ生きる人達。

 

中国人には独立心が旺盛な人が多く、現在日本には無数の中国系企業があり、上

場企業は少なくとも30~40社に上るそうだ。本書では多くの中国系の会社やグル

ープが紹介されており、中には下記のようなケースも。

 

・中国人が経営する病院…日本に長く住んでいても、日本語をきちんと学んでいな

  い人は多く、母国語で診療してもらえる病院はとても貴重だそう。

・介護福祉施設を買収…既に“中国語OK”という施設もあり、今後更に増えていくと

  思われる。

 

以下に、本書の中で興味深かったものを幾つか抜粋。

◎コロナ禍以降、中国に政治的・経済的リスクを感じて移住する人が増えている。

◎在日中国人の間には、富裕度・学歴・文化レベル・居住地域などによる社会階層

 のようなものが存在する。

◎日本に居ても中国の影響を強く受けて生活しており、中国での階層・権威主義

 日本に持ち込んでいる人達もいる。

◎中国大使館と繋がっていれば、優遇される・認められる・中国に帰った時に政治

 会議に参列できる等のメリットがあるので、愛国アピールに必死な人達がいる。

 

子供達の教育も大きな問題だ。小学生の頃から日本の学校に通っていれば日本人の

感覚は分かるが、そうでない場合は日本に馴染めず、進学や就職が難しい場合も。

 

面白かったのが、次の2つ。

中国では生まれた場所によって戸籍を分ける不平等な制度があるが、海外に行け

 ば戸籍を超えてフラットな状態で知り合うので、結婚に至るケースも少なくない。

経済界、芸能界、作家などの文化分野でも日本への移住者は増えており、富裕層

 である彼らは移住を公表せず、しばしば海外に出かけて人生を謳歌している。

 

以下は著者による在日中国人の未来予測。

・ “新・新華僑” の存在により、これまで日本になかった中国世界が生まれる。

外国人労働者が増えることにより、これからは日本の不動産を建設するのも買う

  のも中国人…という時代がくる。

・今後あらゆる分野で、日本で活躍する若い世代が増えていく。      

 

2025年の在留外国人は400万人近くにのぼり、更に増えると予想されている。中国

以外の国から来た人達の今後も気になるところだ。

奨学金代理返済制度

10年程前のこと。近所に住む奥さん(60代前半)が、仕事を辞めて昼間3才の孫

を預かるようになった。母親である娘さんは10代の時に奨学金准看護師の資格

を取り、卒業後は関連の病院で働いていたが、このほど働きながら正看護師の資

格を取る為の勉強を始めたのだとか。やや疲れ顔の奥さんに「体力いりますね。」

と言ったら、「きついけど、娘が可愛いからですよ。」と笑った。

 

貸与型奨学金は教育ローンと違い、学生本人が借り入れ、返済も本人がする仕組

みとなっている。統計によると2024年度は学生の半数以上が何らかの奨学金を利

用しており、日本学生支援機構(JASSO)の場合、借入総額平均は350万円弱だっ

たそう。

 

2015年に自治体による“奨学金返還支援制度”がスタートし、2021年には企業によ

る “奨学金代理返還制度”が始まった。後者は企業が従業員に代わって、奨学金

一部または全額をJASSOに直接返還するもので、近年この制度を導入する企業が

急増しているそうだ。作年は東京都が、最大150万円まで肩代わりする制度を導

入しており、これにより各地の自治体でも更に導入が広がっているという。

 

ネットには、“奨学金代理返還制度”の解説と共に、企業・従業員双方のメリットが

挙げられており、奨学金返済がスタートする新卒の若者にとっては何と有難い制度

だろうと思いながら読んだ。しかし同時に、冒頭の準看護師さんのことが頭に浮か

んだ。彼女が関連の病院で働いていたのはいわゆる“お礼奉公”で、中身こそ違うが

奨学金代理返還制度にもそれと重なるものを感じたからだ。

 

看護師さんの“お礼奉公”に関しては、色々問題点が指摘されているが、それでも

彼女達の場合は自分が勉強してきた希望の職種に就いている。

しかし新卒の大学生が代理返還制度を利用した場合、就職後にこの仕事は自分に合

わないと気付いても、すぐに他の業種に転職するのは難しいという。何故なら、中

途退職すると支援が打ち切られるだけではなく、会社から返済した分の返還を求め

られることもあるからだ。

 

あと、どうしても否めないのが不公平感で、例えば以下のような指摘がある。

・同じ条件なのに、対象外とされた人は?

・JASSO以外から奨学金を借りた人は?

奨学金を借りずにアルバイトで頑張ってきた人は?

中途採用のため、制度の対象とされなかった人は?         等

 

中には仕方のないケースもあるが、モチベーションが下がるのは当然で、それを理

解が足りないとか、やっかみなどと言うのはちょっと違うと思う。

正社員と非正規社員の間の、不合理な待遇差が少しずつ是正されてきたように、こ

の制度にも改善の必要がありそうだ。

 

ちなみにこの制度では、返還支援分は給与に含まれないため、所得税・住民税・社

会保険料は増加しないなどのメリットもある。なので「この会社で頑張っていこう。」

と思ったら、有難く利用させてもらったらいいと思う。

(問題点を指摘する人達も、この制度自体を反対しているわけではない。)

 

但し、良い条件には“縛り”があるもの。会社はボランティアではないので、その

覚悟と「こんな筈じゃなかった。」なんてことにならぬよう、“支援額は幾ら迄か、

返済には何年かかるか、会社を辞めたらどうなるか” 等、下調べはしっかりと。

お茶漬け用茶碗(色鉛筆・パステル画)

社宅時代に、誘われて茶道教室に通っていたことがあります。

でも半年程で転勤が決まり、結局再開することは無かったけど、

たまに一人で抹茶をたてて楽しんでいました。

 

このお茶漬け用茶碗は形も大きさも丁度良かったので、その時

抹茶茶碗として代用していたものです。

読書感想『2030-2040年医療の真実』(熊谷頼佳)

[内容]

長年地域の医療を支えてきた医師が、疲弊した医療制度の実態とその原因を解説し、

医療業界は今後どんな事態に陥るかを予測。

副題『下町病院長だから見える医療の末路』

[感想]

著者は脳神経外科医で、中規模病院の院長。認知症や介護に関する著書多数。

 

本書で著者は、実体験と多くのデータを基に以下のように予測・警告している。

◎高齢者人口は、2040年にはピークに達する。医療業界は既に人手不足に陥って

 いるが、それが更に進み、特にホームヘルパーは深刻な人手不足となって、適切

 な介護を受けられずに死ぬ高齢者が増えるだろう。

 

◎現在健保組合の支出の4割以上が高齢者の為に使われている。今後は組合の破綻

 や解散が増え、協会けんぽに移る企業が増えるだろう。

協会けんぽ=多くの中小企業が加入している、日本最大の公的医療保険

 

◎診療報酬の頭打ちのため、高齢者医療を支えてきた中規模病院が、次々に破綻し

 ている。現行制度のままであれば、民間の中小病院はさらに潰れていくだろう。

他に、救急車の有料化、手術の長期待ちで手遅れになる人が増える…等々。

 

病院は、(基本的に)2年に1度改定される診療報酬に翻弄されてきたという。

一例を挙げると、「急性期の入院基本料は、15日目以降は加算額が減る設定になっ

たため、患者は2週間で退院させられる事が多い。」…といった具合だ。

 

何故こんな事になっているのか。皆保険制度と診療報酬制度の成り立ちと仕組みの

解説の後、厚労省のやり方の何が駄目なのかを、多くの実例を挙げて厳しく批判。

例えば、「制度を作っていて、そこに病院が群がって医療費や介護保険給付費が膨

張すると、その報酬を得られる項目を削除してはしごを外す。」…等々。

 

以下は著者が指摘する“医療制度の罪”だ。(それぞれ本書で詳細に解説。)

  • 病院経営への民間企業の参入を阻むがんじがらめの法律
  • データに基づかずに思い付きで進められているとしか思えない医療政策
  • 弊害のある投薬が野放しになっている
  • 悪徳病院も質の高い医療を提供する病院も一緒くたになっている
  • 病院より診療所の開業医を優遇している政策

(病床が20床未満であれば診療所、20床以上あるのが病院。)

 

「日本の医療沈没を防ぐ処方箋」の項目では、電子処方箋・ロボット手術・中

小の民間病院のチェーン化…等、多くの提案と意見が述べられている。

 

この他「介護業界と福祉施設の実情」「医療界の闇」「海外の医療制度の紹介と日

本との比較」等の他、著者の病院が経営破綻に追い込まれた時の事も詳しく書か

れている。

 

本書を読んで、厚労省が病院経営に与える影響の大きさに驚かされたが、もう一つ

タイプ別に解説された認知症の実例もちょっとした衝撃だった。

どのケースからも周囲の大変さが伝わってきたが、中でも “前頭側頭型認知症”患者

の想像を絶する自分勝手で乱暴な様子には、「もし自分が認知症になっても、これ

にだけはなりたくない。」と思ってしまったほど。

 

いずれにせよ “あふれた高齢者の入院先や居場所が大幅に減少する” という著者

の予測は既に始まっているようなので、高齢者は覚悟した方が良さそうだ。

 

親の負の遺産

同居の三男は、生け垣は毎年剪定してくれるが庭には全く興味が無いのと、私自

身庭仕事が好きなのもあって、庭木の剪定は殆ど自分でやってきた。

 

しかし昨年の春に両手親指を痛めてしまい、手には他にも幾つか不都合がある為

(症状は軽い)、迷った末に生け垣以外の10本を植木屋さんに伐採・抜根してもら

った。どの木も私が自分で植えたもので愛着があったが、やはり手入れの必要な

木は、息子にとっては負担でしかないだろう。

(伐採の前日は私が、当日は植木屋さんがお清めをしてくれた。)

 

ある調査によると、きょうだい間の相続トラブルの4割以上が“負の遺産”が原因

だという。負の遺産には、親の借金など色々なものがあるが、日本の場合空き家

問題が深刻で、現在全国の空き家数は900万戸を超え、このままだと10数年後に

は3軒に1軒が空き家になってしまうとか。

 

空き家の持ち主は皆何とかしたいと思っているが、多くが 遠距離・未登記・共

有名義・誰も居住を希望しない…といったような問題を抱えており、買い手がつ

かず国への寄付も受けてもらえずで、正に負動産状態。

※一昨年、所有権の取得を知った日から3年以内に登記申請することが義務化した。

 

それでも固定資産税は払い続けねばならず、放置が長期化すると“特定空き家”に指

定されたりして、八方塞がりになる。

ちなみに自治体から危険家屋と判断された場合は、固定資産税が最大6倍になる可

能性があり、命令に従わなかった場合は50万円の罰金を科せられることも。また、

行政による空き家の解体費用は、持ち主に全額請求されるそうだ。

 

このようなトラブルを避けるためにも、遺産を受け取る時は被相続人のプラスの財

産だけではなく、マイナスの遺産も調べることは必須。

ちなみに相続放棄は原則3カ月以内となっているので、注意が必要だ。

 

あと、最近はカードローンやオンラインキャッシングなどで、親がいつの間にか多

額の借金を抱えていた…というケースが増えているそうなので、家族はその辺りも

日頃から気を付けておく必要がある。

 

私の知人で、終活の一環として小型トラック1台分の家具類を処分した人がいる。

彼女は家で飼っている10数匹の保護猫に関しても、「独身の息子にとっては“負の

遺産”」(息子さんも猫を可愛がっている)と言って、自分に何かあった時に引き

取ってくれる保護団体の施設を探し、その時の為に寄付金も用意していた。

 

実は飼い主の突然の不幸で、残された犬猫が悲惨な末路を迎えることは珍しいこ

とではなく、そのため特に一人暮らしの人には、自分が元気な内に犬猫が幸せに

暮らせる場所を確保してあげてほしいと思う。

 

ちなみにこの知人の話は10年近く前のことで、その後猫達は数匹にまで減り、有

難いことに本人も元気なので引き取りの必要は無くなっている。