ほたるBBの 絵と 本と 雑感日記

60代後半に再開したお絵描きと、読書の備忘録。考えさせられたことなども綴ります。

読書感想『光の魂たち動物編』(森井啓二)

[内容]

地球上の動植物が置かれている状況の解説と、全ての生き物が共存共栄する

世界を実現し、人として魂を成長させるためには何をすべきかを教示。

副題『人の霊性進化を助ける動物たち』

[感想]

著者は獣医で、クリヤヨギ(ヨガ)。

 

本書は、感動的なエピソード、興味深い話、知っておくべきこと等、考えさせ

られることの多い良書で、出来れば直接手に取って読んでほしいと思う。

 

ただ、読むには“覚悟”が必要かもしれない。動物の可哀そうな話についてはある

程度知っているつもりの私でも、人間の身勝手さに胸が張り裂けそうな気持ちに

なった話が幾つかあったので…。(この感想文にその内容は書いていません。)

 

本書は次の5つに分けられ、其々動植物の様々なエピソードが紹介されている。

 

・繋がりあう命      … 「『ゾウに囁く人』の死と弔問客たち」 他

・沈黙を守る命たち    … 「ライオン狩りのための繁殖」 他

・命をいただくということ … 「豚さん編」 他

・自然界に心を寄せる   … 「薬草と話す動物たち」 他

・拡がる光、霊性進化への道 …「命をかけてゴリラを守る人たち」 他

 

著者のブログ『ひかたま(光の魂たち)』を読むと、幾つかの不思議な体験をして

いる人のようで、仏教の視点からの話も多い。

以下に、本書から示唆に富む言葉を3つ抜粋。

 

現実を知ったら、今起きてることに対して漠然としたことや理想ばかりを考える

 のではなく、まずは今の自分ができることを確実に行うことが最も大切です。」

 

すべてのものに対する愛、思いやり、奉仕、寛容などの霊的美徳は、輪廻を超え

 て持ち越せる魂の財産となります。

 

人が霊性を高め、普遍意識に到達したいのであれば、その前提として『全ての

 生物に敬意を払い、慈しむ心を育み、大切にすること』は絶対条件なのです。

 

ちなみに獣医は皆、著者のようにどんな命も差別しないかというと、そんなことは

無く、実際私も「当院はノラ猫の診療はしません。」と断られたことがあるので、本

書はそういう意味でも驚きの連続だった。