長男が赤ん坊の時、日本ではまだ子供達に種痘(天然痘の予防接種)が行わ
れていた。この予防接種は副反応が強く、重い後遺症を残す子もいた。
長男も生後11カ月の時に通知が来て接種したが、医者も入院を迷うほど
副反応がキツく「これで何かあったら本末転倒ではないか。」と後悔した。
※ この数年後、天然痘の世界根絶宣言により種痘は廃止される。
幼稚園に入ってすぐ幾つかの感染症にかかったが、長男はかかりつけ医か
ら「この子は病気も予防接種も重くなる子だなあ。」と言われるほど、いつ
も症状が強く出て、特に麻疹の時は幻覚が見えるなどして本当に心配した。
長男二男の小学生時代は、学校でインフルエンザの集団予防接種が行われて
いた。しかし当時のワクチンは今ほど質が良くなく、母親たちは副反応の
情報交換をして「どうしても受けなきゃいけないの?」と、心配顔。
ある日、我が子は受けさせませんと伝えた母親が、担任から「予防接種は、
接種を受けられない体の弱い子達を守るためのものです。自分の子だけ受け
させないというのはエゴです。」と、キッく叱られるということがあり、
結局皆さん、子供が学校で嫌な思いをすることを心配して、方針に従った。
でも私は、風邪気味を理由に受けさせなかった。長男の幼少時のことと、
二男も病気で入院したことがあったからだ。(2人共普段は元気モリモリ)
当時は“学童防波堤論”なる考えがあり、それに対して様々な批判があった
ことは後に知った。ワクチンのメリットは承知している。しかし人には色々な
事情があるので十把一絡げの扱いにならないよう、配慮は必要だと思う。
その後ワクチンは改良され、現在は家族全員病院で接種している。他のワクチン
も同様で、3男の場合、麻疹は予防接種で驚くほど軽く済ませることが出来た。
ただ子宮頸がんワクチンに関しては、訴訟内容を読むと素人には今一つ難しい。