[内容]
マウンテンゴリラの保護に尽力し、密猟者に殺害された女性の実話。
(1988年 製作国アメリカ) 映画賞受賞
[感想]
アフリカのマウンテンゴリラが絶滅の危機に陥ってることを知ったダイアンは、
中央アフリカでゴリラの生態調査をしている動物学者に弟子入りを希望し、
初めは相手にされなかったが、やっと許可を得る。
しかし用意万端で中央アフリカに到着した喜びも束の間、内戦が勃発していて、
おまけに頼みの学者は彼女に全てを任せて、別の国へ行ってしまった。
それでもめげずコンゴの山奥で生態研究を始め、スパイの濡れ衣で追放され
てからはルワンダで研究を続けた。そして苦労の末にボスゴリラに認められ、
彼らに深い愛を注いでいく。ちなみにこのボスゴリラ以外は殆どが本物で、
子供のゴリラの可愛さは格別(^^)。
しかし、ジャングル中に罠を張る密猟者と、獲物を買い取る白人ブローカー。
更に国が潤うからと彼らに許可を与える大臣。苦難が続く中 孤軍奮闘して
きたが、ダイアンは1985年に、18年間過ごしたルワンダの自宅で寝ている
ところを何者かによって殺害され、真相は今も不明だ。
ダイアンはやり過ぎて殺された、と言われている。他国にいるのだから、まずは
その国の慣習を優先すべきで、よそ者が現地の人間を責めたのは間違いだと。
だが家族同様に思っていたゴリラたちが密猟者に殺され、しかも首を斬り落と
された上に、手は灰皿にして売られるという残忍さ。ダイアンのやり方は上手で
はなかったかも知れないが、彼女の怒りは当然で本当に悲しく思う。
マウンテンゴリラは絶滅危惧種で、2019年現在の総数は1千頭ほど。
ウォッチングツアーが行われているが、人間からの感染症(エボラ出血熱など)・
生息地の開発・武装グループの出没など、脅威は無くなっていないという。