長男は小さい時から、好き嫌いを言わず何でも食べてくれる子だった。
次男三男も基本的にはそうだが、何故か2人共納豆だけは嫌がった。
それで私はどうしたかというと、無理に食べさせることはしなかった。
結果、次男はある日突然食べるようになり、三男は「あれは生体兵器だ。」
などと言っていまだに拒否し続けている(笑)。
私が小学校高学年の時のこと。5時間目は実習室での授業だったので、全員
教室から出たところ、女子が一人だけ椅子に座ったままでいることに気付い
た。机の上には残した給食があり、目に涙を浮かべていた。
残した理由は知らないが、小柄な子だったので量が多過ぎた可能性もある。今
はどうか知らないが、昔はこんな風に給食を残すことを許さない先生がいた。
「食べ物を大切に」「作ってくれた人に感謝を」「栄養バランスを考えて」
これらは当然だが、“完食”にこだわるあまり、吐いても食べさせられたなん
て話を聞くと、それは食育ではなく体罰だろ…と思う。
知り合いに食べ物の好き嫌いが激しくて、肉と魚は子供の頃から出来るだけ
避けてきたという女性がいる。卵や乳製品は食べるのでビーガンとは違うが、
その人は80才を過ぎてもピンシャンとしていた。
人の腸内細菌は国や地域ごとに、長年の食文化による違いがあるという。
更に体質や加齢・薬剤などの影響もあり、最低限必要なものは皆同じだが、
体に良い食品・良くない食品は人によって様々なようだ。
上記の女性の例もあり、私は“栄養バランスの良い食事”を一律に語るのは
無理ではないかと感じている。
ちなみに「米や野菜中心の食生活をしてきた日本人の腸は欧米人より長い」
というのは誤りだそうで、私もつい最近までそれを信じていた。