ほたるBBの 絵と 本と 雑感日記

60代後半に再開したお絵描きと、読書の備忘録。考えさせられたことなども綴ります。

医者の誤診ではないかと感じた時

数十年ほど前、タチの悪い夏風邪が猛威をふるった。

小学生の息子もかかってしまい、髄膜炎の恐れがあるということで、総合

病院への紹介状を渡された。

 

そこは夏風邪の子供達であふれ、6~7人の子が待合室で点滴を受けていた。

その翌々日のこと。医者から「もう回復に向かってますよ。」と言われた。

しかし鎮痛薬の効果は数時間だけで、何度も激しい頭痛をぶり返しており、

高熱も続いていた。私はそのことを伝え、頭を下げて検査をお願いした。

 

医者は不機嫌な顔になったが、若い医者に髄液検査(背骨に太針を刺す)を指示

した。私を馬鹿にする言葉を添えて。

不安顔の研修医(?)は何度も失敗し、息子は泣き叫んだ。

 

医者は検査結果を見ながら、私の顔も見ず「どうしますか?心配なら入院も出

来ますが?」と言った。私は先程からの医者の態度にショックを受けていたが、

“入院も可”の言葉に感謝して「宜しくお願いします。」と頭を下げた。

 

入院して3日目。他の子達は順調に元気になっていくのに、息子は上半身を起

こすことさえ出来なかった。検温に来た看護師さんに不安な気持ちを伝えたら、

「息子君は他の子の10倍の数値で、ホームランだったからね~。」と言われた。

 

驚いた私が「え?先生から何も聞いてないんですが。」と言うと、しまった

いう顔になり、何も言わず逃げるように病室から出て行った。

息子はやはり髄膜炎だったが、1週間後に無事に退院出来、私は心から安堵した。

 

入院させてもらったことには、感謝している。しかし不信感は拭えないままだ。

もし私があの時入院しないと言ったら、どうするつもりだったのだろう。

医者に質問したらキレられたなどの話は珍しくないが、患者の多くは遠慮して

言葉を選んでいる。医者は、患者の訴えをもっと真摯に受け止めてほしい。