30代前半の3年間、エレクトーンを習っていた。
息子に「お母さんのは音が微妙にずれてる。」と言われる下手ぶりだったが、
やめてからも時々好きな曲を弾いて遊んでいた。
20年後、大好きな『ジブラルタルの風』(加古隆)を弾きたくて、息子の
ピアノで練習してみたが、ピアノとエレクトーンでは構造からして違う。
独学では難しかったので、1年間限定で近所のピアノ教室に通った。
大人用のピアノ教本でドレミの弾き方から教わり、毎日真面目に練習して、
やっと希望の曲が弾けた時は本当に嬉しかった。
その後(他の趣味で)指を傷めてしまい、今は全くピアノに触れてないが…。
丁度この時期に中国人のピアニスト ユンディ・リが、僅か18歳でショパン
国際コンクールで優勝し、彼の演奏を聴きに行った時のことだ。
満場の客が拍手喝采の素晴らしい演奏で、本当に来て良かったと思ったが、
帰り際に会場でバッタリ会ったピアノの先生から出た言葉は、「あそこまで
楽譜通りに弾く必要は無いです。」
それで昔エレクトーンの先生とも、似たような会話があったことを思い出した。
その先生とも偶々エレクトーンの演奏会場で顔を合わせたのだが、
私が「あんな風に弾けたら最高♪」と言ったら、パンフレットを見ながら
「ふ~ん、彼女、武蔵野なんだ。…あの演奏はクラブでしか通用しません(^^)。」
(先生も武蔵野音大出身)
普段は優しい先生方の、厳し過ぎる感想にちょっとだけビビった (笑)。