ほたるBBの 絵と 本と 雑感日記

60代後半に再開したお絵描きと、読書の備忘録。考えさせられたことなども綴ります。

 仕切り屋

私がまだ小学校低学年で、何かの行事で母に付いて行った時のこと。

そこは集会所のような場所で、お母さん達が手分けして雑用をこなしていた。

 

作業も終わりにかかった頃、雑談の中でリーダー格の女性が、1人の中年女性

のことを「あの人はお引きずりだから」と言った。

 

母に“おひきずり”の意味を聞いたら、「良いとこの奥様」という答えが返って

きたが、子供の目にその女性はとてもそんな風には見えなかった。

それから少しして、お引きずりのもう一つの意味は“役に立たない人”“怠け者”

だと知って納得(笑)。(遊女を指して言う場合もある)

 

大人になってから私がこうした集まりに参加した時、お母さん達は皆、下働きに

徹してテキパキと働く人が殆どだった。

 

だがこれが男女混合で立場も様々な人の集まりの場合は、たまにさっぱり仕事を

しない人がいることがある。でもまあ人には得手不得手があるし、慣れなくて戸

惑っているのなら誰もが一度は通る道だ。

 

問題はむしろ、たまにいる“仕切り屋”の方だ。何故か上から目線で指図をし、

それでいて自分はあまり動かなかったりする。しかもリーダーではないので最後

迄責任を持つことは無い。そんな人に比べたら“お引きずり”なんて可愛いもの。

 

よく、この手のタイプには現役時代に管理職だった人や、社長気質の人に多いと

言われるが、どちらかと言うとその行事の経験者や、自分の生活の領域では勝手

気ままな言動をしている人に多いような気がする。

 

そういうタイプの人と一緒に作業することになった時は、どうしたら良いか。

「悪気は無いのだから角を立てず言う通りにする。」「無視して自分のやり方を通

す。」「逆に上手に使ってやる。」等、様々なやり方があるようだが、私の場合は

和を乱したくないのとヘタレなのとで、何も言わずに少し離れて自分のペースを

守ることが多い。

 

しかしそんな私が一度だけ、物申したことがある。

まるで臨時アルバイトの雇い主のような態度だったおじさんが、突然大声で

「そんなとこに置いたら駄目だ!」と女性の一人を怒りつけたので、気持ちを

抑えられなくなったのだ。

 

私はその男性に、口調は静かだが怒りを隠さずに言った。

「何か勘違いされてるようですが、私達は皆同じボランティアの立場で…(略)。」

意外にも彼は顔を引きつらせただけで、何も反論してこなかった。

皆の前で恥をかかせた形になったのは申し訳なかったが、こういう時はやはり

エスカレートする前に注意するのがお互いの為かもしれない。