[内容]
死んだ人間の記憶を移植された男と、国の危機を救う為に闘う男達の物語。
(2016年 製作国 米・英)
[感想]
主演のケビン・コスナーは数々のヒーローを演じてきた人なので、映画を観
る前は「悪人に見えないかも」と思ったが、見事に今迄のイメージをぶち壊
してくれた (笑)。
ハッカーの男が、アメリカの核ミサイルを遠隔操作できるプログラムを開発
した。CIA諜報員のビルは、この男の居場所を知る唯一の人間だったが、
テロ組織に拷問で殺されてしまう。
CIAは危険なハッカー男を見つける為に、死んだビルの記憶を別の人間に
移植することを決断。しかし移植はまだ研究段階で命の保証は出来ない為、
その移植相手として、死刑囚のジェリコに白羽の矢が立った。
ジェリコは親からの虐待がもとで脳に障害を持ち、罪を犯すことに何の感情
も持たない凶悪な男だった。案の定移植手術後に護送される途中で、警備
の人間を殺して逃げるが何故かビルの家に来てしまい、ビルの妻子と会った
ことでジェリコの脳にビルの記憶が断片的によみがえって来る。
この後ジェリコとCIA、同じくハッカー男を狙うロシアのスパイ一味との激しい
攻防戦が繰り広げられるのだが、ハッカーが死ぬ前に仕掛けた思いがけない
設定には、こうきたか!と唸ってしまった。
ワルのジェリコが自分とは真逆なビルの人格と葛藤しながら、少しずつ愛や
人の心に目覚めていくのが見どころで、配役が豪華でテンポも良く最後まで
楽しむことが出来た。