ほたるBBの 絵と 本と 雑感日記

60代後半に再開したお絵描きと、読書の備忘録。考えさせられたことなども綴ります。

奇跡の絆 (主演) グレッグ・キニア 

[内容]

ホームレスへの奉仕活動をする夫婦と、1人のホームレスの実話に基づい

た気付きと成長の物語。          (2017年 製作国アメリカ)

[感想] 

画商のロンは、妻子と共に豪邸で暮らしていたが、ある日妻に浮気がバレて

激しい口論になる。しかし妻はロンを許し、2人の関係の再構築のために、

ロンは黒人のホームレス支援施設で妻の奉仕活動を手伝うことになった。

 

ある時1人のホームレス(デンバー)が来て、「俺の靴をどこにやった!」と暴

れ周り、皆が驚き怖がる中、意外にもロンの妻が一喝してそれを制止。そして

ロンに、彼こそいつも夢に出てくる男で、彼との出会いは神の導きと言い出す。

 

その後ロンが何度も接触を試みるうちに、デンバーは少しずつ心を開いていく。

人格破壊者のように見えたデンバーだが、本当は心優しく物事を深く考える人間

で、例えばロンは彼にこんな事を言われて、自分の生き方を考えさせられる。

 

「俺は1日中川岸で糸を垂らし、釣れると大喜びして皆で分け合った。もしお前

が仲間の為に、釣った魚を逃がすような人間なら友達にはなれない。」

(射撃を楽しむロンに)「銃はオモチャじゃない。俺が撃つのは必要な時だけだ。」

 

デンバーの生い立ちは壮絶で、育ての祖母亡き後は農奴のような生活を送り、

白人主義者達からのリンチにもあっている。

ある日農園を逃げ出すが、あろうことかバスの運転手相手に強盗を働こうとし

て、10年間刑務所で暮らし、しかもそこで自分の命を守る為に人を殺していた。

 

夫婦は、涙を流して告白する彼を責める事はなく、デンバーはどんどん明るく

変わっていくが、程なくしてロンの妻に末期の癌が見つかり、別れの時がくる。

 

エンドロールで実際の彼らの写真と、2人がロンの妻の思いを継いで9年間

各地で講演をし、ホームレスの支援を続けた映像が流れる。良い映画だった。

 

奇跡の絆 (字幕版)

奇跡の絆 (字幕版)

  • 発売日: 2018/03/12
  • メディア: Prime Video