[内容]
事故による障害で女優を引退した姉と、彼女の面倒を見る妹との生活が描か
れたサスペンス。 (1962年 製作国アメリカ) 映画賞受賞
[感想]
ジェーンは6歳の時には既に舞台の人気子役で、周囲からも親からも特別扱
いされて育ち、姉のブランチはそんな妹をいつも嫉妬の目で見つめていた。
しかし世は映画の時代となり、ブランチが女優として脚光を浴びるようになっ
たのとは反対に、ジェーンは素行の悪さもあって次第に落ちぶれていった。
子供の頃と立場が逆転したジェーンは、大女優となった姉に激しく嫉妬して
酒浸りの日々を送っていたが、その後交通事故で半身不随となった姉の世話
をするようになり、更に心はねじ曲がっていった。
周りからは、この交通事故は嫉妬にかられた妹が姉をひき殺そうとしたのだと
思われており、深酔いしていたジェーンはその時の記憶が曖昧なため、姉の
怪我は自分のせいだと思い込んで負い目を感じていた。
ある時ブランチは、身の回りでおかしなことが続いてることに気付き、いつか
ジェーンに殺されるのではないかと恐怖にかられる。
その頃ジェーンは、再デビューを夢見てピアニストを雇い、レッスンを始めて
いた。しかし、ある日彼に秘密がバレそうになり、慌てて姉を連れて車で逃げ
だす。実はブランチは部屋に監禁されて瀕死の状態に陥っており、そのことに
気付いた家政婦はジェーンによって殺されていたのだ。
ジェーンも怖いが、ブランチが明かした真相も罪深くて、海辺で自分を囲む野次馬
の前で、まるで子役スターのように踊ってみせるジェーンの姿は哀れだった。
次第に壊れていくジェーン役の女優の、いつまでも美少女のつもりの化粧と演技
は強烈で、これを書いてる今も目の前にチラついている(笑)。