ほたるBBの 絵と 本と 雑感日記

60代後半に再開したお絵描きと、読書の備忘録。考えさせられたことなども綴ります。

大きな墓地の真ん中で暮らすお坊さん

実家のお墓は海に面した小山にあり、片面に300基以上の墓石が並んでいる。

そこは昔からの墓地で、くすんだ白木の墓標もチラホラ見られた。

その墓地の真ん中に、お寺のお堂と住職一家の住まいが建っていた。

 

中学生の私が、母と2人でお墓参りに行った時のことだ。

読経が終わって住職と話をしていた母が、真面目な顔で「幽霊を見ることは

ありますか?」と聞いた。

 

住職は少し間をおいてから、やはり真面目な顔で「あります。」と答え、

「気持ちのいいもんじゃないですけどね。」と笑った。

母は何故そんなことを聞いたのだろう?

 

私が成人する頃に、母がこんな話をしたことがある。

「茶の間から玄関の方を見たら、(道外の)伯父の姿が見えて、ビックリして目

を凝らしたら、スーッと消えてしまった。それから何日か後に伯父が亡くなっ

たという電話がきた。」

 

私は「ふ~ん」と聞き流してしまったが、多分母は他にも色々体験していたの

だと思う。母が元気な内に、ちゃんと聞いておかなかったのが残念だ。

 

このような虫の知らせや霊感は、遺伝すると言う人と全く関係が無いと言う人

がいる。母についてはこれしか知らないが、血は無関係ではないのかもしれない。

霊感がある人の多くは、小さい時から色々な体験をしているようだが、

私が自分のそれに気付いたのは、40歳の頃だった。