ほたるBBの 絵と 本と 雑感日記

60代後半に再開したお絵描きと、読書の備忘録。考えさせられたことなども綴ります。

8月の家族たち (主演) メリル・ストリープ

[内容]

父親が失踪したため娘たちが実家に集まり、そこで家族の本音が炸裂する。

                                                (2013年 製作国 アメリカ) 映画賞受賞

[感想]

片田舎で暮らすバイオレットは、元気に見えるが癌で自宅療養中の身だった。

真夏のある日、アル中の夫が彼女の為にお手伝いさんを雇って、その直後

誰にも行先を告げずに失踪してしまう。

 

心配したバイオレットは娘3人に連絡し、近親者が自宅に集まった。

娘達は母親にわだかまりがあって、それぞれ距離を置いていた為、全員が揃う

のは久しぶりだ。だが治療薬の乱用でハイになったバイオレットは、そんな娘達

を毒舌で容赦なく傷つける。

 

彼女の勘は鋭く、妹や娘たちの隠し事など全てお見通しだ。

夫と別居中の長女。地元に残って従兄弟との恋を育む次女。胡散臭い婚約者を

連れて来た3女。バイオレットの妹と夫が、昔不倫関係だったことも知っている。

 

夫はすぐに、自殺による溺死体で発見された。   

葬儀後の会食の席で、家族への口撃の口火を切ったのは、バイオレットだった。

そこから各々の秘密の暴露と、本音のぶつけあいが展開される。

 

結局家族の関係は修復されないのか…。

さめざめと泣くバイオレットに胸を貸したのは、皮肉にも彼女から“インディアン”

と馬鹿にされていたお手伝いの女性だった。

一番深く傷つき悲しんでいたのは、バイオレットだったのかもしれない。

 

紹介文には“ブラックコメディ”とあったが、思ったよりシリアスな映画だった。

 

8月の家族たち(字幕版)

8月の家族たち(字幕版)

  • 発売日: 2014/10/08
  • メディア: Prime Video