[内容]
貧しくも幸せに暮らすユダヤ人ファミリーが、時代の波にのまれて変わりゆく
様が描かれたミュージカル。 (1971年 製作国 アメリカ) 映画賞受賞
[感想]
ストーリー・歌・踊りのどれも素晴らしく、コミカルだけど少し切なくて、何度
観ても色あせることのない映画だ。
19世紀末のウクライナ地方アナテスカに、貧しいながらも団結して平和に暮ら
すユダヤ人村があった。
牛乳屋のテヴィエは、伝統を重んじる気の良い男で、しっかり者の妻と5人の
娘と共に暮らしていた。
年頃の娘達には生活に困らない結婚を望んでいたが、娘たちが愛したのは揃
って貧乏な男ばかり。しかも次女の相手は革命家で、シベリア送りとなった彼
を追って次女も移住。3女に至っては、異教徒のロシア人との駆け落ちだ。
それでも娘達を愛し、いつも天を仰いで神に語りかけているテヴィエ。
しかし彼らにも、この時代の“ユダヤ人への迫害と追放”という厳しい現実が訪
れる。村人達は皆で再会を誓い、僅かな荷物を持って慌ただしく世界中に散って
行くが、観客には、その行先によって彼らに待ち受けてる運命が想像できるのが
せつない。
3時間越えの映画だが、スケールが大きくて見応えは抜群。
特に踊りが良くて、ユダヤのボトルダンス、ウクライナのコサックダンス、そして
テヴィエが太めの大きい体を揺らして、コミカルに歌い踊る姿は最高(笑)。
ちなみに“屋根の上のバイオリン弾き”とは、節目に現れては軽やかにバイオリン
を奏でる男のことで、テヴィエの心を表わしたもののようだ。このバイオリンの
音色も良かった。
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