ほたるBBの 絵と 本と 雑感日記

60代後半に再開したお絵描きと、読書の備忘録。考えさせられたことなども綴ります。

モヒカン故郷に帰る (主演) 松田龍平

[内容]
何年ぶりかで故郷に帰った息子が、末期癌の父の為に頑張るコメディ。
               (2016年 製作国 日本)映画賞受賞
[感想]
モヒカン頭がトレードマークの永吉は、東京の売れないバンドのボーカル。
父親は矢沢永吉の熱狂的なファンで、中学で吹奏楽部のコーチをしている。

 

同棲してる彼女が妊娠した為、永吉は広島の小島に住む両親に、2人で結婚
の報告に行くことにした。故郷に帰るのは7年ぶりだ。
父親は、息子が半分ヒモのような生活をしてると知ってキレまくるが、結婚
には大喜び。その夜は親しい島民を招いて、賑やかな宴会となった。

 

ところが皆が帰った後に、父親が倒れて入院。検査の結果末期癌と告げられる。
永吉は滞在を延ばして、父の幾つかの願いを叶えるために1人で行動を起こす。
父の思い出の味のピザを探したり、矢沢永吉に会いたいという父の為に一芝居
打ったり。

 

口が悪くて不器用で、喧嘩もいっぱいするが温かい父子。
さり気なく妊婦を気遣う母親と、嫌味なく上手に甘える彼女。
どの人にも味があって良かったが、やはりダントツは父親役の柄本明で、本当
は重い筈のシーンで、何度も吹き出してしまった。

 

この映画の特徴の一つは、登場人物の演技がとても自然なことで、吹奏楽部の
子達(殆ど地元の子)の素朴な雰囲気も、この物語によく合っていた。

 

監督はこの映画を撮るまで、矢沢永吉のことを全然知らなかったそうだ。
実は私も車のCМでしか知らなくて、この機会に初めてYouTubeで歌を聴き、
ネットで経歴も読んで、彼のロックと同じ位ハードな人生に目を丸くした。

 

モヒカン故郷に帰る [DVD]

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