ほたるBBの 絵と 本と 雑感日記

60代後半に再開したお絵描きと、読書の備忘録。考えさせられたことなども綴ります。

  [映画] 母の眠り (主演)メリル・ストリープ

 

「内容」

自己中のキャリアウーマンが、母親を看病することによって親の素晴らしさ

を知る。                  (1999年 製作国アメリカ)

 

「感想」

物語は“母親の不審死により、検事から事情聴取を受ける娘の回想”という形

で進む。

 

 エレンは都会で暮らすやり手の記者で、専業主婦の母を見下していた。

その母が癌になり、父親から、自宅療養する母親の為に帰省して面倒を見て

くれと、命令に近い形で頼まれる。

 

 母は思ったより元気そうで、苦手な家事と意味の無い生活にイラつくエレン。

しかしそんな中でエレンは少しずつ、母の強さと本当の心を知るようになり、

又、尊敬してやまなかったエリートの父親の弱さにも気付いていく。

 

 母から娘への「幸せになるのは簡単。今あるものを愛せばいい。」の言葉に共感

出来た人(私も)は、幸せだ。 

世の中には「無理にそう思う必要は無いよ。」と言ってあげたい環境の人も多い。

 

 母親は何故モルヒネの過剰摂取で亡くなったのか、誰がそんな事をしたのか、

結末は予想外だった。

 

 それにしてもこの父親、娘を半強制的に実家に呼び戻してキャリアを潰し、

家事も看病も娘に丸投げしながら、自分は現実逃避で酒に溺れる毎日。

エレンが男だったらこんな展開にはならなかった筈で、社会的に成功はして

いても、父親としてはちょっと残念な人。

 

息子もまた、殆ど手伝ってる様子が無いし、

もしこの映画がリメイクされたら、盛大にキレてるエレンが登場するかも (笑)。

 

母の眠り (字幕版)

母の眠り (字幕版)