ほたるBBの 絵と 本と 雑感日記

60代後半に再開したお絵描きと、読書の備忘録。考えさせられたことなども綴ります。

 ウォーキング・ウィズ・エネミー ナチスになりすました男 (主演) ジョナス・アームストロング 

[内容]

ナチス兵になりすまして、多くの同胞を救ったユダヤ人男性の実話。

                      (2014年  製作国 米・加・ルーマニアハンガリー)

[感想]

1944年、ドイツと同盟国だったハンガリーナチスと決別しようとするが、ナチ

ス軍はハンガリー元首に圧力をかけ、ユダヤ人迫害を徹底させるべく動きだす。

 

ユダヤ人の若者エレクは、ある日突然他のユダヤ人の男性たちと共に、

労働収容所での奉仕を命ぜられ、奴隷のように働かされる日々となった。

 

空襲の混乱に乗じて友人と共に脱走するも、街には家族をはじめユダヤ人は

誰もいなくなっており、男達が収容されたのは、ユダヤ人の女子供を一掃する

為だったと知る。

 

エレクは、家族を探す為そして同胞を救う為に、殺したドイツ兵の軍服をはぎ取

って、ナチスになりすますことを決意。

 

それからは、収容所に連行される人々の列や処刑現場に現れては、上官として

中止命令を下し、大勢の人を助けていくのだが、これが見ていてハラハラもので、

よく ばれなかったものだと思う。

 

だが救えば救うほど、逆に救えなかった人たちのことを思って苦悩するエレク。

恋人の支えが無かったら、続けられなかったかもしれない。

 

「保護状」を発行して、命がけでユダヤ人を助けたスイス領事など、有事の時に

こそ人としての真価が問われる、そんな場面が沢山あった。

 

本編終了後に、この映画のモデルとなったドイツ兵のその後の映像が流れるが、

今回はユダヤ人だけではなく、ドイツ人の子孫の思いについても考えさせられた。

日本とは背景も状況も異なるが、韓国が以前にも増して反日感情を深めている

のを、連日報道で目にしてるからかもしれない。