ほたるBBの 絵と 本と 雑感日記

60代後半に再開したお絵描きと、読書の備忘録。考えさせられたことなども綴ります。

 駆込み女と駆出し男  (主演)大泉洋 

「内容」

縁切り寺に駆け込んで来た女性達と、彼女達を手助けする御用宿の人達の

コミカルな時代劇。        (2015年 製作国 日本) 映画賞受賞

 「感想」

江戸時代の後期、鎌倉に幕府公認の縁切り尼寺、東慶寺があった。

 

この時代、妻から夫に離縁を言い渡すことは出来なかったが、この寺で2年間の

修行を終えた妻に対しては、夫は離縁状を出さなければならない定めがあった。

 東慶寺には様々な事情を抱えた女性達が駆け込んできており、皆 夫と離縁する

日を夢見て尼僧の厳しい指導に耐え、修行の日々を送っていた。

 

宿で世話をする人達は皆思いやりがあり、宿に押しかけて狼藉を働く亭主からも

目一杯勇気をふり絞って女性達を守ってくれた。

 

ここで居候として暮らし始めた信次郎は、御用宿を仕切る女性の甥で、戯作家志望

の見習い医者だ。

 彼も又不器用ながら気のいい男で、ワケありの女性たちを助け、その中の一人に

思いを寄せるようになる。

 

2人の恋のゆくえには、ちょっとだけハラハラさせられるが、思いがけないラストに

笑みがこぼれた。

 

たまに江戸言葉(?)が聞き取りにくかったが、その為いつもより真剣にセリフに耳を

傾けたせいか、特に大泉洋のセリフ回しはさすがと感じた。

 

時々緊張の展開もあるが、大泉洋のとぼけた表情と相まって 思わず笑ってしまう

楽しい映画で、逃げてきた女性たちの背景や人間模様も面白く、色々な面でハイレ

ベルな時代劇だと思う。

 

駆込み女と駆出し男

駆込み女と駆出し男