[内容]
南北戦争時に初めて結成された北軍の黒人部隊と、白人指揮官の人間ドラマ。
(1989年 製作国アメリカ) 映画賞受賞。
[感想]
1862年、北軍は黒人部隊を編成することになり、兵士を募った。
応募してきた男達の多くは、無知で無学な南部からの脱走奴隷だったが、奴隷
解放の為に戦う覚悟と誇りがあった。
隊の指揮官に任命されたロバート・ショーは名門の出だが、まだ若く経験も浅い。
そんな彼が最初に直面したのは、黒人兵には靴も軍服も支給されないという
現実で、白人兵は黒人兵を差別し、将校は黒人兵の物資を横流ししていた。
ショーが黒人兵に課す訓練は、副官である友人と対立する程厳しいものだった。
だがそれは部下を思って実戦に備えたもので、横流しされていた黒人兵用の
軍靴を取り戻すなどしていく内に、少しずつ彼らの信頼を得ていく。
いよいよ戦地に赴くことになるが、そこで行われていたのは壮絶なまでの破壊と
略奪で、戦いというよりは犯罪行為だった。ショーは強く反発するが、上官から
町を焼き払えと言う命令が下され、軍法会議までほのめかされて涙をのんで実行。
その後、この部隊は更に虐げられた状況に追いやられるが、ショーはそれを解決
すべく行動に出て成功。最後はワグナー要塞へ突撃することになる。
突撃の直前にショーが、隊の前列で太鼓を叩きながら一緒に行進して来た少年兵
達を後方に帰し、愛馬も戦場とは反対方向に逃がす。このシーンと、ショーを始め
部隊の仲間が次々と倒れていくシーンは、涙なしには見られなかった。
戦闘場面は 迫力があるがエグさはなく、又北軍イコール正義の味方として扱わ
れてもいない。まだ若いデンゼル・ワシントンとモーガン・フリーマンも重要な役
どころで出演していて、2人の演技も見応えがあった。