ほたるBBの 絵と 本と 雑感日記

60代後半に再開したお絵描きと、読書の備忘録。考えさせられたことなども綴ります。

心は少年、体は老人 (池田清彦) 大和書房

 

 

「内容」

著名な生物学者による、ピリ辛で時にユーモラスな随筆。

副題は「超高齢社会を楽しく生きる方法」

 

「感想」

政治経済から昆虫・科学・社会問題まで、内容は広範囲にわたっており、怖いも

のなしのズバっと厳しい意見が痛快で、時々クスっと笑える。

考えさせられる話が多かったが、その中から気になったものを2つだけ。

 

 

1つ目は『特定秘密保護法』についての予測で、

「特定秘密は外国にダダ漏れになっているのにもかかわらず、国民はその事実すら

知らないという倒錯的なことになるだろう。」というもの。

 

 

この法律に反対する人は多く、本やネットでも「マスコミを阻害し、国民の知る権利

を侵害」「プライバシーの侵害」立法・司法機関がチェックできない体制は問題」

等、色々書かれており、その中でも強烈なのが「日本は戦争の出来る国になった」だ。

 

 

特定秘密保護法が施行されてから、もうすぐ5年になる。

近隣の国の反日がどんどんエスカレートするのを見ていると、果たしてこの法律は

プラスとマイナスのどちらに動くのか、予測など出来ない私が感じるのは不安だけだ。

 

 

2つ目は、

「 動物の糞が都会から一掃されて、何種もの糞虫たちが絶滅に瀕しているという。

糞が転がってる公園も 少しは有りだという寛容さも必要だと思う。 」というもの。

最近言われる「日本人のきれい好きは病的で、それが免疫力低下につながってい

る。」という観点からも、場所を選べば“有リ”だと思うのだが…実現は難しいかな。

 

 

この本には、カミキリ虫の小さなイラストが全頁に1匹ずつ描かれていて、本を

パラパラ漫画のように素早くめくると一回転する仕掛けがある。これは楽しかった。