小学5・6年生の頃はよく、近所の小山や海辺のぶらぶら歩きを楽しんでいた。
子供同士で遊ぶのも好きだったが、この時だけは必ず一人でと決めていた。
何がそんなに気に入ったのか。実はその時に心奪われていたのは、空や海、山
などの自然の圧倒的な色の美しさだった。ある時など感動のあまり、この世界
に色があることに思わず「有難う」と呟いたことも。
私が人の描いた絵でハッとするのは、技術的に優れたものや独創的なものより、
美しくも絶妙な色使いの絵に出会った時だ。
残念ながら自分で絵を描く時は、形をとることや色付けに精一杯で、未だ“色
に一番こだわった絵”には挑戦出来ていないが。
近頃ネットで、白黒写真に着色したものを見かけるようになった。
昔はそういう写真はどこか不自然だったが、最近のものはどれを見ても自然な
色合いで、かの時代の人々が急に身近に感じられるから不思議だ。
私が持っている写真集は『AIとカラー化した写真でよみがえる戦前・戦争』
白黒だった時とは違ったリアル感があり、中にはまるで語りかけてくるような
ものまである。 (ネットの“画像”で何枚か見ることが出来ます)
どうしてこんなにきれいに再現できるのだろうと思ったら、説明文に「最新AI
技術と当事者への取材や資料を基に人の手で彩色されたもの。」とあった。
AIの素晴らしさは勿論、人の感性によるところも大きいようだ。
最近は素人でも、白黒写真を簡単にカラー化できるアプリやサイトが幾つもあり、
どれを選ぶのが良いか目的別に親切な説明もされている。
私もいつか、実家の昔の家族写真をカラーにしてみたいと思っているのだが、思
うだけで延び延びになっている。で、最近は他力本願で、出来れば身内の誰かが
その気になってくれないかと、勝手に期待を抱いている^^ 。