昔は滑り止めの付いた長靴など無かったので、母は幼い我が子が雪道で転ばない
ようにと、長靴の足の甲の部分に縄を2重に巻いて縛ってくれたりした。
小学校では先生から、屋根からの落雪やツララの落下があるので決して軒下を歩
いてはいけない、転んだ時に危険なので両手をポケットに入れて歩くのはいけな
い、といった注意があった。実際この手の事故は、今も毎年発生している。
危ないのは子供だけではない。子供達のことを気遣っていた母自身、雪道で転ん
で頭を打って気を失い、通りかかった人に「大丈夫ですか」と声を掛けられて気
付いたことがあったと言っていた。
北海道の冬はアイスバーンやホワイトアウトなど、内地以上に危険な日が多い。
※内地=本州・四国・九州のこと
しかし北国でなくとも路面の凍結は普通にあり、趣味仲間が冬の夜8時頃に車を
走らせていたら、突然スリップして対向車線に180℃回転して止まった…と聞い
た時は、あの交通量の多い道でよく事故にならなかったものと、皆で驚いた。
雪道で転ばないように歩くのにはコツがある。
「地面に足の裏全体をつけて、重心を前に置き、小さな歩幅でゆっくり歩く。」
まあ嫌でもこんな歩き方しか出来なくなるが、車の運転と同じでスタートも大事
だ。最初の一歩で転ぶことが多いので、そろりと慎重に踏み出すのが肝心。
他にも危険な状況はいっぱいあるが、いずれの場合も運転は車間距離を多めにと
ってゆっくり走るのが基本。
だがどれだけ気を付けていても、事故をもらうことがある。
私も、事故には至らなかったが肝を冷やしたことがあった。前を走る車の屋根に
分厚く雪が積もっているのが気になっていたのだが、その雪が突然丸ごと滑り落
ちて、一部が私の車のフロントガラスにぶつかって来たのだ。
あと、早く行け!とばかりにクラクションを鳴らす人がたまにいるが、何かあっ
ても責任を取ってくれるわけでは無いので、特に初心者には慌ててスピードを上
げたりしないよう気を付けてほしいと思う。
何を隠そう私も、運転を再開したばかりの時に渋滞した雪道でこれをやられ、ハ
ンドルを取られて危なく対向車とぶつかりそうになった事があるので。