[内容]
田舎に移住したい人の為に、現実の厳しさとその解決策が書かれている。
[感想]
著者の地方移住歴は20年以上で、色々な場所で暮らした経験から、「田舎暮らし
の番組の笑顔を信じるな」と言い切る。
主に限界集落での自他の体験が書かれているのだが、その内容は殆どイジメで、
一部の地域の話とは思うが、村八分の怖さにゾッとする。
しかしここまで酷くなくとも、移住者に対するよそ者意識の強い地域や、稚拙な
嫌がらせをする人が居るのは田舎に限った事ではなく、知人はそれで引っ越しを
余儀なくされている。
もう一つ大きな問題は、田舎ほど国民保険料などが高額になる傾向にあり、意外
と生活するのにお金がかかるという点だ。
「移住すれども定住せず」は、誰もが簡単に出来ることではないので、どこに
住むにせよ、しっかり下調べをする必要がありそうだ。
本書では土地探しやリフォームの注意点にも、多くの頁が割かれており、田舎
に移住したいと考えている人だけではなく、終の住処を探している人にも色々
と参考になると思う。