[内容]
少子化の進む中、自立出来ず頼る家族も無いきょうだいが増えている実態と、
その問題を論じている。
[感想]
戦前・戦後の家族形態や日本と先進国の福祉の比較により、家族関係の
問題点をあぶり出して、将来は親だけではなく、きょうだいの介護まで
担わされる人達が増えるだろうと予測。
「持たざるきょうだい」が増えた理由と、親が倒れた後のきょうだい関係を
様々な実例をあげて分析し、リスクを取り除いて良き関係性を築くにはどう
したら良いかを解説している。
きょうだいの関係が変わってしまうキッカケは、親の老いや死別だそうで、
確かに、共倒れにならないためにも、事前の備えや話し合いは必要だと思う。
ただこの本を読んで、非婚や子供を持たなかった人、非正規で働く人をそれ
だけで“リスク”扱いするのは失礼なので、気を付けたい。
理想はやはり、万が一の時の為に余力を持つことで、それは、ひいては自分
の為にもなると思う。