[内容]
6人の著者がそれぞれ、激安食品の安さの訳と問題点を解説している。
[感想]
ハンバーガーの為に破壊された熱帯林。
低賃金でこき使われる移民。
腐らない輸入シイタケの調査を拒否した関係機関。
農薬や添加物の問題。
等々、問題は広範囲でどれも深刻だ。
本書は2001年の出版だが、現在も同じような問題が続いている。
もうずっと前のことだが、私も日本に輸出される食品に関しての映像に
ショックを受けたことがある。
過酷な児童労働。機械のように扱われる動物。
防護服・防毒マスク姿でホースを持ち、野菜に大量の消毒薬を撒く人。
しかし、これらも状況は殆ど変わっていないという。(農薬問題は徐々に改善)
本書が訴える「モノにも真っ当な値段がある」はその通りで、己の無自覚
な消費で、知らないうちに加害者になってしまうのはやりきれない。
今は激安商品を買う時は、この安さによって犠牲になっているモノは無いかを
考えて判断するようにしている。