ほたるBBの 絵と 本と 雑感日記

60代後半に再開したお絵描きと、読書の備忘録。考えさせられたことなども綴ります。

『コンスタンティン(主演)キアヌ・リーブス』感想 

[内容]

人間界を侵蝕し始めた地獄の住人と、悪魔の標的となった男の闘いの物語。

                     (2005年 製作国アメリカ)

コンスタンティン (字幕版)

[感想]

ジョンは末期の肺癌なのにヘビースモーカー。特殊能力をいかして超常現象

の解決を生業としている。彼は過去にこの能力のせいで苦しみ、自殺未遂を

起こしたことがあった。そのために死後の地獄行きが確定していたが、悪魔側

の人間ハーフブリードを退治することで、自分の運命を変えたいと願っていた。

※ハーフブリードとは、人間と同じ姿をしてこの世界に住み着いている天使

 や悪魔の中間的存在のこと。

 

ある日ジョンは少女の悪魔祓いをしている時に、地獄から悪魔が来よう

としていることに気付く。それから何日か後、刑事のアンジェラが双子の

妹の死の真相を調べたいと訪ねて来た。妹は精神病院の屋上から飛び降り

自殺したのだが、妹は自殺するような人間ではないと言うのだ。

 

アンジェラは隠していたが、自分の不思議な能力に悩んでいた。

しかしジョンはそれを見抜き、彼女こそが悪魔の子を生む人間として狙われ

ていることに気付く。

 

ストーリーの展開はスピーディーで、この手の映画の定番以外の色々な仕掛

けが面白い。主な登場人物は、ジョンの補佐をする若い運転手、悪魔祓いを

手伝う酒浸りの神父。ジョンに批判的な天使のガブリエル。

敵側にはルシファーの息子、ジョンを付け狙うハーフブリードと化け物達など。

 

途中で何度も起きる不思議現象が面白く、特に地獄の様相は息を呑むほど。

重要なカギを握る運命の槍、地獄の聖書、鏡など色々な小物が出てくるが、

所々で面白い彫刻や人形がさりげなく写っていて、好きな人はそちらも楽し

めると思う。エンドロールの後に、意味深な映像が流れるのでお見逃しなく。

養育費の法律が改正された

以前近所のアパートに住んでいた、息子さんと2人暮らしの女性。

彼女は子供が小さい時に離婚したのだが、中学生の息子が父親を美化して

母親を下げることばかり言うようになり「別れたダンナは養育費も払わず、

私がずっとミシン (縫製の仕事)やって1人で子供を育ててきたのに。」と

嘆いていた。

 

息子さんは反抗期だったのだろう。しかし母親も人間。苦労して育てた子

に毎日そんな態度をされたら、心折れそうになるのも無理はない。

 

最近の「全国ひとり親世帯調査」によると、養育費をきちんと受け続けてい

る母子世帯は、全体の4分の1だという。

父親に我が子を思う心と責任感があったら、逃げ得のようなことは出来ない

筈だが、実際は出し渋りや財産隠し、転職などで行方をくらます人も珍しく

ないそうだ。ちなみに養育費は借金ではないため、自己破産をしても義務を

免れることは出来ない。

 

昨年法律が変わり、養育費の取り立てがしやすくなった。そのためには離婚

時に、養育費の内容を『執行認諾文言付公正証書』にしておくことが大事

だという。(詳細はネットの『改正民事執行法-養育費』に。)

 

今迄許されていた逃げ得に対して厳しい処置がとられるようになり、元夫が

財産の開示拒否や虚偽の報告をした場合は、刑事罰を科すことも出来るとか。

あと、子供自身が大学卒業までの扶養料支払い義務を求めて裁判になること

もあるそうで、離婚時にはこの点もしっかり決めておいた方が良さそうだ。

『出版翻訳家なんてなるんじゃなかった日記』感想    

[内容]

売れっ子の翻訳家が、出版業界に見切りをつけるまでの戦いのドキュメント。

副題は『こうして私は職業的な「死」を迎えた』(宮崎伸治)フォレスト出版

[感想]

軽快で読みやすい文章だが、最初は愚痴を読んでいるようで少ししんどかった。

しかし出版社側の上から目線と、次々と起きる理不尽に驚き呆れ、著者がど

んなふうに戦って“職業的な死”を迎えたのか知りたくなった。

 

理不尽の内容は「内容の無茶な変更や印税のカット」「出版が大幅に遅れて

印税の支払いも遅れる」「翻訳した後に出版中止」「その場しのぎの不誠実な

回答や放置」等々で、著者は交渉するも度々我慢を強いられてきた。

 

出版社が利益を出さなきゃいけないのは当然だが、仕事を依頼したからには、

出版が遅れようが売れなかろうが、働いてもらった分はキッチリ支払うのが

社会の常識。このやり方で、今迄どれ程の人が泣き寝入りしてきたのだろう。

 

作家や漫画家が、出版社や編集者に不信感を抱いた話は、ネットでも幾つか

読んだことがある。契約内容をきちんと文書にしないのが諸悪の根源だと思う

が、フリーランスの立場では強いことは言えないだろう。出版業界特有の事情

もあるようだが、本書を読むと “口約束”は出版社側の都合にしか見えない。

 

最後の章『そして私は燃え尽きた』では、ある出版社と裁判に至った経緯が詳

しく書かれている。調停は毎回すっぽかされ、口頭弁論では嘘を重ねられ、

最終的に著者の勝利に終わったのが救いだが、著者はその後心療内科に通う

ようになり、翻訳家の仕事を止めることを決意する。

 

現在は警備員の仕事をしているそうだが、今後は作家としてもいけると思う。

業界にメスを入れた本書を、敢えて引き受けた出版会社もある意味凄いかも。

本書では出版社との関わりだけではなく、自身の経験をもとに翻訳の仕事の

楽しさ厳しさなど、後進へのアドバイスも色々書かれている。

『ぼくらの祖国 (青山繁晴)扶桑社』感想

[内容]

硫黄島訪問や福島原発取材などを通して“祖国”の大切さを呼びかけた本。

[感想]

著者は共同通信社の記者などを経て、現在は参議院議員

本書では様々な歴史的出来事に言及しながら、祖国に対する誇りと、国民

としての姿勢はどうあるべきかを訴えている。

 

敗戦を経験した国で、日本ほど卑屈な態度で戦後を送っている国は無いと

言われる。著者は誤った自虐史観に取りつかれた日本人に、

『ご先祖様が汗や血を流してきた結果で私たちの今がある』『自信を取り戻

そう』『“日本は資源小国”という思い込みを捨てよう』と力説。

 

硫黄島の戦いの悲惨さはよく知られているが、「硫黄島の滑走路は、日本兵

の亡骸を収容することなく-(略)-アメリカ軍がコンクリートを流し込んで作っ

たものだ。」というくだりがあり、これには改めて衝撃を受けた。

 

東日本大震災直後の東京電力福島第一原発に関しては、社員や自衛隊など

現場で働く人達への敬意が込められた内容で、反対に当時の政府の対応に

ついては一刀両断。

 

東北電力津波による被害が殆ど無かったのは、社内で一部の技術者が津波

への備えを主張して政府の指導よりも堤防を5m高くした為だそうで、これに

は考えさせられた人も多かったと思う。

 

他にも、「韓国と竹島海域のメタンハイドレートの関係」

「中国は尖閣諸島の海底油田・海底ガスを欲しがっている」

「国連は戦争で勝った側が負けた側を支配する組織である」

風力発電や太陽熱を主電力にすると、日本のような平地の少ない国は自然

破壊につながる」…等々興味深い解説が続く。

 

著者はブログやYouTubeでも、多くの情報や意見を発信している

少しずつ生前整理をしている

先日室内で転んで、床に両膝を強くぶつけてしまった。

最初はぶつけた箇所の痛みだけだったが、数日後から腰骨の痛みと坐骨

神経痛が始まり、何年振りかで膝関節症の痛みもぶり返してしまった。

 

病院でレントゲンを撮ったところ、以前圧迫骨折していた背骨の軟骨が

ペシャンコに潰れてしまっていて、医者には「治りません」と言われた。

※圧迫骨折は、4年前車庫のコンクリートで尻もちをついた時のもの。

違う箇所が又骨折する可能性があり、予防には筋肉が大事とも言われた。

 

今のところ最強の痛みではないこともあり、体が動く内にと少しずつ私物

の整理を始めた。思い切った片付けは数年前にも一度やってるが、今回も

結構な量を処分した。ただ趣味関係の小物は、当分は普通に生活できると

信じて手付かずで置いてある。

 

先日は、ピアノを買取業者に引き取ってもらった。

ネットで調べた会社に電話して、メーカーと型番を伝えたらすぐに買取額

を提示され、10日後には取りに来た。電話受付の女性も、運んでくれた

お兄さん達もキビキビと良い対応で、お金はその場で渡された。

 

先延ばししていた雑用もやり始めた。例えば、庭の柵のペンキ塗り。

同居の息子に頼むといつになるか分からないので、留守の間にこっそりや

り終えたら、せっかち過ぎると叱られた(笑)。

 

預金や保険その他最低限必要な事柄は、以前からUSBメモリに保存して

おり、毎月の家計簿の集計と共に紙にも印刷してある。ただ素人仕事なの

で、もう一度きちんと見直す必要がありそうだ。

 

それにしても、高齢者は転んではいけません。皆さん呉々もご用心を。