以前近所のアパートに住んでいた、息子さんと2人暮らしの女性。
彼女は子供が小さい時に離婚したのだが、中学生の息子が父親を美化して
母親を下げることばかり言うようになり「別れたダンナは養育費も払わず、
私がずっとミシン (縫製の仕事)やって1人で子供を育ててきたのに。」と
嘆いていた。
息子さんは反抗期だったのだろう。しかし母親も人間。苦労して育てた子
に毎日そんな態度をされたら、心折れそうになるのも無理はない。
最近の「全国ひとり親世帯調査」によると、養育費をきちんと受け続けてい
る母子世帯は、全体の4分の1だという。
父親に我が子を思う心と責任感があったら、逃げ得のようなことは出来ない
筈だが、実際は出し渋りや財産隠し、転職などで行方をくらます人も珍しく
ないそうだ。ちなみに養育費は借金ではないため、自己破産をしても義務を
免れることは出来ない。
昨年法律が変わり、養育費の取り立てがしやすくなった。そのためには離婚
時に、養育費の内容を『執行認諾文言付公正証書』にしておくことが大事
だという。(詳細はネットの『改正民事執行法-養育費』に。)
今迄許されていた逃げ得に対して厳しい処置がとられるようになり、元夫が
財産の開示拒否や虚偽の報告をした場合は、刑事罰を科すことも出来るとか。
あと、子供自身が大学卒業までの扶養料支払い義務を求めて裁判になること
もあるそうで、離婚時にはこの点もしっかり決めておいた方が良さそうだ。