[内容]
硫黄島訪問や福島原発取材などを通して“祖国”の大切さを呼びかけた本。
[感想]
本書では様々な歴史的出来事に言及しながら、祖国に対する誇りと、国民
としての姿勢はどうあるべきかを訴えている。
敗戦を経験した国で、日本ほど卑屈な態度で戦後を送っている国は無いと
言われる。著者は誤った自虐史観に取りつかれた日本人に、
『ご先祖様が汗や血を流してきた結果で私たちの今がある』『自信を取り戻
そう』『“日本は資源小国”という思い込みを捨てよう』と力説。
硫黄島の戦いの悲惨さはよく知られているが、「硫黄島の滑走路は、日本兵
の亡骸を収容することなく-(略)-アメリカ軍がコンクリートを流し込んで作っ
たものだ。」というくだりがあり、これには改めて衝撃を受けた。
東日本大震災直後の東京電力福島第一原発に関しては、社員や自衛隊など
現場で働く人達への敬意が込められた内容で、反対に当時の政府の対応に
ついては一刀両断。
東北電力に津波による被害が殆ど無かったのは、社内で一部の技術者が津波
への備えを主張して政府の指導よりも堤防を5m高くした為だそうで、これに
は考えさせられた人も多かったと思う。
「中国は尖閣諸島の海底油田・海底ガスを欲しがっている」
「国連は戦争で勝った側が負けた側を支配する組織である」
「風力発電や太陽熱を主電力にすると、日本のような平地の少ない国は自然
破壊につながる」…等々興味深い解説が続く。
著者はブログやYouTubeでも、多くの情報や意見を発信している