「内容」
“中天”で愛する女性を守るために、悪霊と化した元仲間と戦った男の物語。
(2006年 製作国 韓国) 映画賞受賞
「感想」
“中天”とは現生とあの世の境目の、死後の霊魂が49日間滞在する場所のこと。
「49日」と聞いた時は少し驚いたが、考えてみたら韓国は仏教徒も多い国。
新羅末期、王朝は腐敗し豪族は戦争を繰り返していた。
その頃王室の処容隊が、反乱の失敗により、生き残った者は全員処刑されて
しまう。処容隊とは魔術と武術で悪霊を追い払う者達の集まりで、イ・ヴァク
だけは反乱に反対して参加しなかった為、生き残ってしまった。
ある日イ・ヴァクは、悪鬼から生贄の女性を助けるが、賞金を懸けられていた為
村人によるお礼の宴席で、料理に睡眠薬を入れられてしまう。
その後、命からがら逃げ込んだ小屋で目覚めた時、何故か生きたまま“中天”に
紛れ込んでしまっていた。
訳が分からず中天でウロウロしていたイ・ヴァクは、そこで自分の身代わりで
非業の死を遂げた愛するヨナに生き写しの女性と出会う。
だがそこには、悪霊を操る霊と化した処容隊の仲間たちもいて、混乱を極める中
イ・ヴァクは、現生での記憶の無いヨナを守るために命がけの戦いを始める。
ヨナは凛としていながら可憐。イ・ヴァクのかっこいい場面も沢山あるが、私が
一番楽しかったのは、あの太王四神記でコ将軍を演じたパク・ジョンハクが、
口紅を付けて美輪明宏ばりの華麗な姿で登場したことだ。(美しかったですー笑)
水に浮かぶ東屋風の風景も見とれるほど素敵で、ストーリーは勿論、キレのいい
アクションとCGが駆使された映像で、最後まで楽しませてくれた。