ほたるBBの 絵と 本と 雑感日記

60代後半に再開したお絵描きと、読書の備忘録。考えさせられたことなども綴ります。

移民政策 クルド人問題

EU加盟国で移民の受け入れ厳格化が続いている中、先日「スペインが50万人

の不法滞在移民を対象に在留許可を与える取り組みを始めた。」という報道があ

った。スペインの現在の活況は移民(労働力)の増加が底支えになっている…とい

う判断によるものだそうで、高齢化が進む国にはこうした移民が必要だとも。

 

日本は既に世界有数の移民受け入れ国だそうで、2025年末の在留外国人数は

400万人を超え、その内永住者は約4分の1弱。そんな中で政府が、外国人の永

住や日本国籍取得の要件を厳しくする方針を決めた。以下に内訳を一部抜粋。

 

・在留年数…原則として引き続き10年以上日本に在留していること。

・生計要件…生活保護に頼らず、公租公課や年金・健康保険料を納付していること。

・素行要件…懲役刑や罰金刑などの刑事罰を受けておらず、素行が善良なこと。 

 

日本はここ何年か移民問題で揺れており、地域社会との摩擦もその一つだ。

冒頭に書いたスペインの場合は、言語と歴史的背景が近い中南米諸国からの移民が

多いそうだが、日本の場合は中国人を筆頭に、韓国・ベトナム・フィリピン・ブラ

ジルと続き、どの国も日本とは言語も歴史的背景も全く違う。

 

つい先日、埼玉のクルド人問題を扱った本を読んだ。しかし著者(日本人)とクルド

人側の言い分があまりにも違い過ぎるため、感想文を書くのはやめた。

 

クルド人は“国を持たない最大の民族”と言われ、世界に3500万人前後いると推計さ

れている。トルコなどで迫害を受け、1990年代から日本に逃れる人が増加。現在

は埼玉県川口市を中心に約2000~3000人が住むとされる。

 

クルド人への批判が強まった事に関しては、様々な理由が挙げられている。

・2023年に川口市内でクルド人同士の切りつけ事件が発生。(逮捕者全員不起訴)

・2023年にトルコが、川口市のクルド人団体の幹部らをPKK(武装組織)関係者と認定。

・不正改造車による危険運転行為や、市民が暴力事件にあうなどの被害が発生。他

 

反対にクルド人側も被害を訴えている。在日クルド人への差別行為は深刻化してお

り、日本クルド文化協会代表らが名誉を傷つけられたとして、フリージャーナリス

トの男性を訴え(その後和解)、他に子供へのイジメなども色々報告されている。

 

最近はどの政党も、選挙の時は移民政策について取り上げるほど、移民問題に不安

を感じている人は多い。

 

2025年に出入国在留管理庁による、不法滞在者を大幅に減らすことを目標とした

「不法滞在者ゼロプラン」が始まった。

難民申請3回目以降の人や、重大犯罪者を中心に強制送還を進めており、昨年の送

還と出国命令による出国者は合計1万7352人にのぼったとある。ちなみに日弁連や

難民支援協会は、誤った判断が出されるリスクと人権侵害を危惧して、抗議の姿

勢を示している。

 

地域住民とのトラブルが報道されるのは、クルド人に限らず同じ国の出身者が集中

して住む地域が多い。改めて歴史や世界の現状を見るに、其々が正当性を主張して

おり、今の人類のレベルでは民族間の対立を解決するのは難しいのかも知れない。