私達団塊の世代は、小中学生の時は過密状態の教室で授業を受けていた。
私の通っていた中学の場合で言うと、どの学年も10数組ずつあって1クラスの人
数は約55人。机は2台ずつくっ付けて並べられていた。
その後何度か学級定数の改正があり、国が定める標準は1クラス40人となってい
たが、2026年度から中学校35人学級への改正案が閣議決定。
中学1年生から順次導入予定で、28年度には全学年で35人学級となるという。
ちなみに小学校は2021年度から5年かけて、段階的に全学年が35人学級へ移行。
ところで学級の状況は都道府県ごとに違い、2020年度の全国平均は小・中学校共
に35人を下回っていて、人数の多い学校は都会など人口密度が高い地域が殆どだ
った。
こうして見ると、改正の必要な学校はそれ程多くは無さそうに見えるが、新たに教
室の確保が必要となる学校は、全体の約6分の1にのぼるという(文科省調べ)。
大半は空き教室の利用や増改築で賄う予定だが、この他にも設備・備品の確保、教
員の増員などで、今後の財政的負担も大きな課題だと言われている。
以下に、35人学級が導入される背景と目的の一部を抜粋。
・きめ細やかな指導により教育の質を高め、学力を向上させる。
・教員の業務負荷を改善する。
・GIGAスクール構想に基づく、個別に最適な学びとICT教育の推進。
・日本の“1学級あたり・教員1人あたり”の児童数を、国際水準に近づける。
※GIGAスクール構想 = 2019年から始まった文部科学省の取り組みで、全国の
児童・生徒に“1人に1台”のコンピューターと高速ネットワークを整備。
この他にもメリットとして “教員の目が行き届きやすくなり、いじめ・不登校へ
の対応強化が期待される”等、様々な事が挙げられていた。
しかし、大都市圏など人口密度の多い地域以外は、既に35人以下の学級となってい
るので、日本全体で見るとそれ程大きな変化は無いと見る人は多い。
他に「少人数化が学力向上につながるエビデンスはない。」…などといった意見も。
GIGAスクール構想に関しては様々な解決すべき課題があるようで、中でも教師の
ITスキルや家庭環境による、教育格差の拡大という問題が生じているという。
そんな中で先日知人から聞いた、「授業のデジタル化で、小学生の漢字を書く力が
育ってない。」という話が気になった。
ネットで調べてみたら、漢字の授業は大きく変わっていた。以前は教師が一字ずつ
黒板に書いて説明し、生徒はノートで反復練習していたが、今は教師が学び方のポ
イントを示し、その後子供達が調べて理解する…という方法が多いらしい。
文章にして手書きすることも減っているため、書いて覚えるのは家庭で親が見てや
らなければ、子供の漢字力はどんどん落ちていくと心配されていた。
(ネットには全く反対の意見もあり、むしろAIを活用させるべきと考える人も。)
少し話が飛ぶが、大学の新入生や受験生・会社の新入社員に、AIの使用制限すると
ころが増えているそうだ。
自分で考えて文章を書くことは“大事な基本”で、基礎の無い人間がAIで課題を処理
しても、自分で考えておらず・理解もできていないことで、早晩行き詰まることは
明白だとか。
GIGAスクール構想にはメリットも沢山あるので、改善には当事者である教師と生徒
・保護者の意見も取り入れてほしい…という意見もあり、動向を注視している親は多
いようだ。