以前、趣味の教室の講師をしている知人女性が、少し怒りながら話していた。
友達(独身50代)から「趣味を仕事にしている貴女は恵まれている。」と言われた
そうで、「私は資格を取る為に人一倍頑張ってきた。彼女は時間もお金(親の遺産)
も沢山あったのに、何も努力しなかった。それなのに、この年齢で始めるには遅
過ぎると愚痴ばかり。」
何かを始めるのに“遅すぎる”ということは無いと言われる。
プロになるには早期に始める必要があるものが多いが、ゆっくり楽しむ場合は、
高齢者でも頑張ればそれなりのレベルまで達することが出来る。
しかし、そうは言っても限度がある。私は既に後期高齢者。まとめて一気にやる
体力は無いので、年寄りほど出来る時にやっておくべきとは思うのだが、趣味ど
ころかやるべきことにまで 「今日でなくても…。」と、自分に言い訳することが
増えた。
「未来の自分から見たら今が一番若い」…これは、永六輔あるいはコシノジュン
コが述べたと言われる有名な言葉で、この言葉を励みにしている人は結構多いよ
うだ。
私がさぼりがちな時に頭に浮かぶのもこの言葉で、しかし意味合いは少し違い、
「もしかしたら元気な身体でこれが出来るのは、今日が最後かも知れない。」と
いう気持ちになり、もう少し頑張ろうと活が入る。
年をとると慣れた事でも手際が悪くなりがちだが、それでも毎日小さな目標を決
めて一歩でも進むことが出来たら、それで十分だ。
人の心を表したものには、有名な“コップの水理論”というのもある。元々は経営
理論だそうだが、心理学などで少し意味合いを変えて語られることが多い。
内容は、コップの中の水(物事)を「まだ半分ある」とポジティブに捉えるか、「も
う半分しかない」とネガティブに捉えるかで、行動に違いが生じるというもの。
ポジティブに捉える方が、足るを知り感謝の心もあって良さそうだが、実はネガ
ティブに捉える人の方が、満杯にする為の挑戦や努力を怠らない面があるそうで、
どちらが良いとか悪いとかとは言えないようだ。
以前、主治医から「筋肉と脳は死ぬ迄鍛えることが出来ます。」と言われたこと
がある。人の体は動かすように作られており、(知的)好奇心は本能として備わっ
たものだそうなので、幾つになっても、身の周りの仕事で無理のない程度に身体
(筋肉)を動かし、死ぬ迄一つでも楽しみ(好奇心)を持ち続けていられたら、御の字
かもしれない。