ほたるBBの 絵と 本と 雑感日記

60代後半に再開したお絵描きと、読書の備忘録。考えさせられたことなども綴ります。

“学童”の必要性

長男と次男が小学生の頃に住んでいた社宅は、一般車両の通り抜けは禁止で、グ

ラウンドや公園、ちょっとした空き地の他に昔懐かしの一銭店屋もあったので、

社宅以外の子もよくこの辺りで遊んでいた。

※ 一銭店屋=駄菓子や安いおもちゃを売っている、子供相手の小さな店。

 

しかし母親の中には“友達は選ぶべき”と考える人も居て、ある日同じ班の奥さん

が突然我が家に来て、「あの子、さっきうちに来て断られたもんだから、ほたる

さんの家に来たの。迷惑になって申し訳ないから帰らせて。」と、キツい口調で

言われたので驚いたことがある。

(「大丈夫ですよ~(^^)。」と答えて、そのまま遊ばせた。)

 

社宅の近所にYちゃんという小4の女の子がいた。ある時この子が低学年の男の

子達の遊びの輪に、自信無さげな顔で近づいて来た。その途端子供達が一斉に、

「わ~!」と大声をあげて馬鹿にした顔で笑いながら逃げて行った。

 

Yちゃんはどことなく薄汚れた子で、友達はいないようだった。

その時まだ小1だった長男もその場に居たのだが、初めての事で何が起きたか分

からずキョトンとしていた。長男だけが逃げなかったかせいか、その後Yちゃん

は、時々一人で我家の前をブラブラするようになった。

 

ある日、家の前の小さな野菜畑で作業をしていると、Yちゃんが来てぼんやりそ

の様子を眺めていた。そんな彼女をふと見ると、上半身の服の裾を全部下着の

パンツの中に突っ込んで着ているのが目に入った。私が作業の手を止めて、こう

やって交互に着るんだよと直してあげたら、「知らんかった。」と顔を赤くして

笑った。

 

その数日後のこと。近所の小さなお店で、お父さんと2人で買物に来ていたYちゃ

んと鉢合わせた。お店のおばちゃんが父親にからかい口調で「再婚せんの?」と

聞いたら、父親が「あんな せからしかもんは要らん。」と苦笑いした。Yちゃん

が父娘2人暮らしで、それもあって行き届かないことを私はこの時に初めて知った。

 

あの頃はまだ “放課後児童クラブ”(学童) に該当するものは殆ど無く、鍵っ子の

中には放任状態の子も結構居た。しかしYちゃんのようなタイプは珍しく、どの子

も活発で逞しかった気がする。

 

“学童”は仕事などで放課後に保護者が不在の場合、子供を預けられるサービスで、

料金は公立で平均月額5,000円前後 (自治体により差が大きい)。低学年の子の親に

とって、この金額で安心を得られるのは、本当に有難いことだと思う。しかし最

近は共働き世帯が増えたため、待機児童が増えているという。

 

時々報道で、学童での事故や不祥事を目にする。無理な受け入れのためにすし詰

め状態になり、その結果子供に目が行き届かなくなっている面もあるとか。

 

そればかりが原因ではないが、学年が上がるにつれ学童に行きたがらなくなる子

が増えるという。兄や姉がいたり、一人で留守番が出来るようになった時に、も

っと自由にしていたいと思うようになっても不思議はない。

 

親の心配も尤もだが、この場合学童や習いごとの教室に預ける安心よりも、本人

の気持ちを尊重した方が(昔の子供がそうだったように)案外逞しく育つかも知れ

ない。但し、危険に対する教育と対策は万全にした上でだが。