無敵の人とは本来 “相手になる者がいないほど強い” という意味だが、最近若
い人達の間では、2チャンネルの開設者ひろゆき氏が言い出した “自分を社会か
ら排除された人間と思い、死刑になったり逮捕されたりするのを恐れずに罪を犯
す人” という意味で使われることが多いらしい。
無敵の人が行き当たりばったりに大勢の人を標的にした事件で、私が真っ先に思
い出すのは2008年の秋葉原通り魔事件だ。
この事件に関しては本が何冊か出版されており、ネットでも識者達の見解を読む
ことが出来るが、本人はどの考察も否定していたという。(2022年に死刑執行)
確かに本人にしか分からないことはあるだろうが、
「背景にあるのは、安定した雇用も家族も望めず、生きる希望を見失った人々が
増え続ける現状だ。」「“自業自得” “自己責任”と突き放さず孤立させないこと
が大事。」といった専門家の意見は、私達も考えなければいけないと思う。
日本人は海外に比べて、“人に迷惑を掛けてはいけない” という意識が強いと言
われる。そのため以前は、社会に絶望した時は他殺ではなく自殺を選ぶ人が殆ど
だったそうだ。
また日本は治安の良い国で、戦後の凶悪犯罪は減少しているそうだが、世の中の
多くの人が「日本の治安は悪くなった。」と感じているという。
その原因の一端がマスコミの報道の仕方にあり、同じような事件を何度も取り上
げるからだと言われるが、実際に通り魔や強盗が頻発してるのは間違いのないこ
となので、やはり注意するにこしたことは無い。
最初に、無敵の人の本来の意味は “相手になる者がいないほど強い” と書いた
が、小4の男の子がこんな素敵なことを言っていた。
(『それ、どこで覚えたの?』新潮文庫より抜粋)
「ぼくね、本当の無敵っていうのは敵がいないほど強いんじゃなくて、誰とでも仲
良くなって、敵なんかいなくなることなんだと思うんだ。」
いつか現実の厳しさに直面する時が来ると思うが、大人が先回りして「そんなこと
は不可能だ。」などと言って、子供の純粋な心を否定してほしくないと思う。