“自爆営業”とは、会社がノルマを達成できない社員に自腹で契約を結ばせたり、
不要な商品の購入を強要したりする行為のことで、様々な職種で行われている。
以下はその具体例。
・保険会社の社員が不必要な保険を自腹で契約
・銀行員が自社で売り出している金融商品を購入
・新入社員が自社の車を購入
・コンビニで店員が売れ残り品を購入 等々
知人の親戚の娘さんはアパレル店員で、ノルマは無いが“接客に相応しい服装”を
求められ、年に何枚も勤め先の店の服を買わなければいけないと聞いた。
大型店舗の場合、不要な商品の購入を強制する対象は社員だけではない。
今はどうか知らないが私の若い頃は、百貨店が仕入れ業者から店舗のメンテナン
ス業者に至るまで、強制的に高額な商品の買取りを割り振っていた。知る人ぞ知
るで、そのため本来とは違う意味で“百貨店商法”などと揶揄されていた。
自爆営業は、経済的な負担だけではなく精神的な負担も大きく、中には借金をす
るはめになったりウツになる人もおり、ネットでは自殺に追い込まれた人の遺族
が訴訟を起こしたという記事も幾つか見受けられる。
先月、厚生労働省が自爆営業の防止に乗り出すことになったという記事が出、
「労働施策総合推進法(パワハラ防止法)に基づく指針に、ノルマの強要はパワ
ハラに該当すると明記することで企業に対策を促す。」と書かれていた。
来年の通常国会に改正法案が提出される見通しだという。
「そもそも社員や業者に、要らない物を買わせて成果をあげようとする時点で経
営者として無能である。」…という意見があるが、私もその通りだと思う。
ビジネスは弱肉強食で綺麗ごとでは勝ち残れないと言われるが、
「売り手よし」「買い手よし」「世間よし」で「三方よし」
商いの心得として言われるこの言葉の意味を、経営者はもう一度よく考える必要が
ありそうだ。