ほたるBBの 絵と 本と 雑感日記

60代後半に再開したお絵描きと、読書の備忘録。考えさせられたことなども綴ります。

徳積みは何のため? 

昔から「見返りを求めずに善い行いをしなさい。」と言われ、宗教やスピリチュ

アルの世界では更に「 徳を積むことで、現世・来世に幸福をもたらします。」と

続く。

 

徳には大きく分けると陽徳と陰徳の2種類があり、特に人知れずに行う“陰徳”は見

返りが大きいそうで、そこを強調されて本末転倒になっている人がいる。

 

実際、善行を褒められて「徳積みになりますから。」「死後に少しでもレベルの高

い所に行きたいので。」などと真顔で言う人もいて、本音が見え隠れすることも珍

しくない。

 

しかし人間は神様じゃないので、誰かの助けになりしかも本人も幸せな気持ちにな

れるのなら、私は“それもアリ”だと思っている。ただ、中には徳積みの大切さを上

から目線で語りだす人もいて、そんな時は「あなたの徳積みは何のため?」と言い

たくなるが、余計な事なのでそこは一応こらえる。

 

「やらない善よりやる偽善」という言葉がある。ご承知のようにこれは、

「良いことをしたいと思っていても、実行されなければ何の役にも立たないが、偽

 善でも実行された善は、きちんと役に立っている。」

というもので、私も、動機に関係なく実行された時点で それは“偽善”ではなく“善”

だと思っている。

 

30年前にヒットした『家なき子』(安達祐実主演)というドラマで、理不尽な環境で

育つ子供が「同情するなら金をくれ!」と叫ぶ有名なシーンがあった。

現実問題として、切羽詰まった状況の人は、優しい言葉よりも万札に助けられる。

 

ネットを見ると、徳を積む方法とその効果がズラッと出てくるが、興味のある人は

そちらを見ていただくとして、ここには「善行を行う時に気を付けなければならな

いこと」として書かれていた中から、3点だけアップしたい。

 

◎徳積みとは、自分が不当な不利益を被っても他の利益を優先せよ、という意味で

 はない。

◎相手の為になっていない時がある。その人の成長も考えた方法にすること。

 「飢えに苦しむ者には魚を与えるより、魚の釣り方を教えてやる方が良い。」(諺)

◎お人好しだと見られて、軽く扱われたり利用されることがある。

 

あと、陰徳も良いが善行は見習いたいので、善い行いは是非他の人にも教えて広げ

てほしいと思う。