ほたるBBの 絵と 本と 雑感日記

60代後半に再開したお絵描きと、読書の備忘録。考えさせられたことなども綴ります。

着物ハラスメント

昔うだるような暑さの中、麻の着物姿で凛と立つ素敵なお婆さんがいて、思わ

ず見とれてしまったことがある。

 

私も齢をとったらあんな風になりたいと思ったが、現実は着物どころか、家に

居る時はいつもエプロンワンピースでボロ隠し…という体たらく(笑)。

 

着物ハラスメントという言葉がある。略して“キモハラ”。着物警察とも言う。

街中などで、着物を着ている若い女性にいきなり着付けの悪さなどを指摘した

り、聞こえるような小声で批判する行為のことで、そのせいで着物を着ること

がトラウマなってしまう人もいるとか。

 

私も若い時に少しだけ着物のマナーを習ったが、その中には「着物にネックレス

やイヤリングは、飲み屋の女性と間違われるから駄目。」なんて、今の人にはビ

ックリされるようなものもあり、昔の方が余程厳しかったように思う。しかし見

知らぬ人に注意されたなんて話は、少なくとも私は聞いたことが無い。

※正式な場でのネックレス・イヤリングは今でも基本NG。

 

成人式や結婚式などのイベントの場合は、プロに着付けしてもらうことが殆どな

ので問題ないが、キモハラの被害にあうのは、お祭りで浴衣を着ている時や普段

着感覚でカジュアル着物を楽しんでいる時が多いらしい。

 

キモハラからの指摘内容は、「着付けを間違えてる」「着方がだらしない」「着物

と帯があってない」等々で、いきなり衿を直されて恥ずかしかった…と話す人も。

 

しかし、実はキモハラする側も「教室で習ったのと違う」などといった、浅い知

識による思い込みがあったりして、そちらの方が余程恥ずかしいという声もある。

 

例えば衿が左前になっているなど、明らかな間違いに対する指摘は良いが、それ

以外はお節介でしかない。人の好みは様々で、中には好きでわざと着崩してます

なんて人もいるのだから。

 

ちなみにパリッとした着物姿は、殆ど体を動かさなくても良い場合にだけ保たれ

るもの。昔のお母さん方は、着物姿で掃除・洗濯・炊事をしながら子育てもして

いたので、普段はややゆったりとした着付けになっていて、現代ならまず間違い

なく「だらしない」と言われていたと思う。

 

よく言われるように、着物も洋服と同じで所詮はただの服。基本や最低限のルー

ルはあるが、正式な場以外の着こなしは自由な筈。若い人のカジュアルな着物姿

は可愛いので、お節介にビビらず好きに楽しんでほしいと思う。