ほたるBBの 絵と 本と 雑感日記

60代後半に再開したお絵描きと、読書の備忘録。考えさせられたことなども綴ります。

不登校、引きこもり

20年程前のこと。個人事業主として仕事をしていたAさん(70代半ば)が、仕事終

わりの雑談の時に、珍しく家族のことを話し始めた。

 

息子さん(40代前半)は10代半ばの時に不登校となり、そのまま引きこもりになっ

て、今でも時々「 俺がこうなったのは、お前のせいだ!」と暴れるという。

続けてAさんが「息子に毎月20万円渡すために働いてます。」と言ったので、そ

の金額に驚いたら「家内を守るためです。」と言って目を伏せた。

 

不登校は年々増加しており、2023年の小中学生の不登校は過去最多で30万人弱。

統計によると、不登校の2割近くが引きこもりになるという。

 

かつて私の周りにも、我が子や孫の不登校で悩む人が何人か居た。

 

・離婚で娘さんが孫(小2)と実家に戻って来たが、転校後暫くして不登校に。

 

・イジメで小5から2年間不登校だった女の子。幸い中学はイジメっ子と別の学

 校になり、家で勉強だけは続けていたので見事に復活。今は成人して、毎日元

 気に職場に通っている。

 

・平日昼間の集まりに、何度か小1の娘さんを連れて来ていた人。他の母親達の

 心配をよそに、笑顔で「子供の意思を尊重してます。」と言っていたが、その

 子はさぼり癖で不登校となってしまった。

 

不登校の原因は、無気力・友人関係・親子関係・生活の乱れなど様々で、家に居

る間は昼夜逆転でゲーム・スマホ三昧になる傾向があり、暴言や暴力が始まるこ

ともあるという。

 

心療内科で薬を貰ってもそれで改善することはあまり無く、担任に相談しても、

最初は心配してくれるが徐々に通り一遍の対応になっていくようだ。

 

親の中には将来を心配するあまり、あるいは世間体を気にして子供を追い詰める人

もいるが、殆どの親が「まさかうちの子が…。」と悩み焦り、自分を責める。

更に夫や親戚から責められて、ノイローゼになる母親も珍しくないという。

 

しかし、よく言われるように一番辛い思いをしているのは子供自身で、カウンセ

ラーは「子供に責めるようなことは言わず、焦らずに愛情を持って接して下さい。」

とアドバイスする。

 

実はその加減が結構難しいらしく、その為に勘違いした子や増長した子に苦しめら

れる親は少なくないようで、実際思い余った親に子供が殺されるという事件が何件

も起きている。(逆に横暴な親を殺してしまうケースも)

 

いずれにせよ、子育ての目標は「自立した大人」になることなので、子供がつまず

いた時は対話を重ねながら、子供自身が“自分で考える”ことも大事にしてほしいと

思う。