何年か前に長姉から、父方の家系図のコピーが郵送されてきた。
以前、道外に住む従弟から貰ったものだそうで、私はこの時に初めて先祖が
源氏であることを知った。
「〇〇家の始祖である〇〇は…」で始まる文書を、最初はどことなく他人事
で読んでいたが、自分の名前まで書かれた家系図を見ていたら、俄かに先祖
への興味がわいてきた。源氏ではなく、もっと近い先祖のことだ。
天保とか嘉永なんて元号で言われてもピンとこないので、西暦に直して彼ら
が何歳まで生きたか数えてみた。平均すると男性は70歳前後、女性は50代
半ばで亡くなっている人が多い。夫や舅姑に仕える昔の女性達の、心労の多
い生活が想像された。
その他、祖父には実子以外に養子がいたとか、我が家より子沢山だった伯母
が亡くなったのはまだ50代だった等々、知らなかったことが多くて疑問を持
ったり驚いたり。
母が結婚したのは母の従姉の紹介で、父も母もお互いのことは写真でしか知ら
ず、結婚式当日に初めて本人と対面したという。
父方の先祖は下級の武士で、明治維新で職を解かれても武士としてのプライド
だけは持ち続けていたのか、祖父は息子(私の父)に縁談があった時母の身元
調査をしてから結婚を承諾したという。ちなみに母は只の農家の娘だ。
戦時中祖父が、父の留守の間に母を秋田の実家へ帰そうとして、それを後で
知った父が激怒したとは、私が若い時に母から聞いた話だ。
口減らしのためか、それとも祖父は内心母のことが気に入らなかったのか。
私と血の繋がりのある人達がどんな人生を送ったのか、家系図から想いを馳
せ、両親の事も色々思い出して楽しいひと時を過ごすことが出来た。
家系図を送ってくれた姉には、改めて感謝。
最後、家系図に甥と姪、私の息子・奥さん・孫の名前を書き加えてから棚に
納めた。(甥姪の子達は名前を知らないので人数だけ記入)