[内容]
弁護士の北村晴男とケント・ギルバートによる、日本弁護士連合会への怒り
の告発。 副題は『日弁連は政治活動の道具ではない』
[感想]
本書は2人の対談形式で進行し、日弁連が会や会長名義で左翼団体のよう
な主張をしているのは問題だとして、その内容を詳細に語っている。
日弁連が反対するものには、「憲法9条の改正」「総理大臣の靖国神社参拝」
「朝鮮学校への補助金停止」…など他にも多数あるが、これらは会長を始め
とする少数の意見でしかないという。
※日弁連は強制加入で、約4万人の弁護士が所属している。
例えば「死刑制度の廃止」の宣言は、2016年の人権擁護大会での採択に基づ
いているが、大会の参加人数を基に計算すると、日弁連全会員の1.4%が賛成
したに過ぎないとか。それをあたかも、日弁連に所属する弁護士の総意のよう
に発表しているのは大変な問題だと訴える。
日韓関係の悪化と、日弁連との関わりについても詳しく語られている。
慰安婦問題に関しては、朝日新聞は捏造を認めて謝罪しているが、国連の
人権委員会に出向いて“性奴隷”という言葉を広げた日弁連は、謝罪も訂正も
していないと指摘。ちなみに2019年度の副会長の一人に、韓国籍の弁護士が
選出されていて、それの何が問題なのかも本人の経歴と共に語られている。
他に、「非武装中立」「集団的自衛権行使容認に反対」の主張は、なぜ非現
実的なのか…などといった歴史を振り返っての解説が続く。
最後の章では、「日弁連を民主化して、決議案は全て委任状や不在者投票で
参加できるようにすべき。」などの改革案を提示。
巻末に、参考資料として日弁連の声明が幾つか添えられている。