ほたるBBの 絵と 本と 雑感日記

60代後半に再開したお絵描きと、読書の備忘録。考えさせられたことなども綴ります。

『日弁連という病 (北村晴男) 育鵬社』感想

[内容]

弁護士の北村晴男ケント・ギルバートによる、日本弁護士連合会への怒り

の告発。 副題は『日弁連は政治活動の道具ではない』

[感想]

本書は2人の対談形式で進行し、日弁連が会や会長名義で左翼団体のよう

な主張をしているのは問題だとして、その内容を詳細に語っている。

 

日弁連が反対するものには、「憲法9条の改正」「総理大臣の靖国神社参拝」

朝鮮学校への補助金停止」…など他にも多数あるが、これらは会長を始め

とする少数の意見でしかないという。

日弁連は強制加入で、約4万人の弁護士が所属している。

 

例えば「死刑制度の廃止」の宣言は、2016年の人権擁護大会での採択に基づ

いているが、大会の参加人数を基に計算すると、日弁連全会員の1.4%が賛成

したに過ぎないとか。それをあたかも、日弁連に所属する弁護士の総意のよう

に発表しているのは大変な問題だと訴える。

 

日韓関係の悪化と、日弁連との関わりについても詳しく語られている。

慰安婦問題に関しては、朝日新聞は捏造を認めて謝罪しているが、国連の

人権委員会に出向いて“性奴隷”という言葉を広げた日弁連は、謝罪も訂正も

していないと指摘。ちなみに2019年度の副会長の一人に、韓国籍の弁護士が

選出されていて、それの何が問題なのかも本人の経歴と共に語られている。

 

他に、「非武装中立」「集団的自衛権行使容認に反対」の主張は、なぜ非現

実的なのか…などといった歴史を振り返っての解説が続く。

 

最後の章では、「日弁連民主化して、決議案は全て委任状や不在者投票

参加できるようにすべき。」などの改革案を提示。

巻末に、参考資料として日弁連の声明が幾つか添えられている。