ほたるBBの 絵と 本と 雑感日記

60代後半に再開したお絵描きと、読書の備忘録。考えさせられたことなども綴ります。

『マダム・イン・ニューヨーク (主演)シュリデヴィ』感想   

[内容]

夫と娘に少し小馬鹿にされていた主婦が、自信を取り戻すまでの物語。

                        (2012年 製作国インド)

[感想]

シャシは夫と2人の子供・姑と暮らす、料理の得意な専業主婦。

しかしエリートの夫と進学校に通う娘は、英語を理解できない彼女をいつも悪げなく

小馬鹿にしていて、シャシはそのことで秘かに傷ついていた。

 

ある日ニューヨークで暮らす姉から、娘が結婚式を挙げるのでシャシに準備を手伝

ってほしいという連絡がくる。

そのためシャシだけ家族より3週間早く旅立つことなるが、家族と離れることと、英会

話が出来ないのにアメリカに一人で行くことが不安で、ポロポロ泣きながらの出発だ。

 

道中親切な人もいて何とか無事に着き、姉達にも大歓迎されるが、婚約者を招いて

の食事の席では英語の会話が飛び交い、更に翌日一人で入ったテイクアウトの店

で店員に酷い扱いを受け、シャシはみじめさに泣き出してしまう。

 

その時、偶然バスに書かれた短期英会話教室の広告を目にして、皆には内緒でそこ

に通い始める。シャシの同級生は全部で7人。パキスタンやメキシコなど、出身国

はバラバラで事情も様々。しかし教師の人柄と熱心な授業で、教室の雰囲気は良く、

シャシもどんどん上達していく。

 

その後色々な事があり、シャシは自分に思いを寄せるフランス人男性に戸惑いな

がらも、得意なお菓子を彼に褒められたことで、少しずつ自信を取り戻していく。

「恋はいらない。欲しいのは(家族から)尊重されること。」と願うシャシの、結婚式

での英語スピーチは素晴らしく、登場人物の誰もが驚き納得する素敵なラスト。

 

主演の女優はインドの大スターだった人で、サリーを着て立っているだけで絵にな

る美女。インド映画はすぐに踊り出すのが多くて苦手だったが、この映画の踊りは

結婚式のダンスだったので違和感が無く、シーンに合わせて流れる歌も良かった。

マダム イン ニューヨーク(字幕版)