[内容]
アフリカの小国にクーデターを勃発させるために雇われた、傭兵の物語。
(1980年 製作国アメリカ)
[感想]
傭兵と言えば、大義の無い彼らに必要なのは高い報酬だけというイメージ
だが、傭兵にも国や時代によって様々なタイプがあり、必ずしも報酬が高
かったわけでもないという。題名にある“犬”は侮蔑の意味ではなく、雇い主に
忠実で優秀な戦士という意味だそう。
やり手の傭兵シャノンは、天然資源の独占を企む鉱山会社の会長から、
西アフリカの小国ザンガロの独裁者の殺害を依頼される。
写真家に化けてザンガロに偵察に行ったシャノンは、税関で不当にお金を取
られたり、兵士に捕まって牢でボコボコにされるなど、大変な目にあう。
その時彼の手当てをしてくれたのは、同じく投獄の身だったかつての大統領
候補だった。
首都を隈なく調べた結果、外部からのクーデターなら可能と判断して報告。
それによって本格的にすべてを任され、仲間と共にクーデターの為の資金や、
武器調達の為に奔走する。
途中からこの国の一部の兵士達も加わり、砲撃によって官邸に突入して独裁者
を殺害。寄り合い部隊ながら兵士としては一流だった彼らは見事クーデーに
成功する。
しかし傀儡政権の座に就く予定の男は、金持ちになりたいだけの残酷な男で、
クーデターを依頼した会長は「この国は俺が買ったんだ!」と言い放つ。
ラストが見もので、シャロンは傭兵としては失格だが、ザンガル国の為に人と
して真っ当な仕事をすることになる。
戦闘シーンは僅かで、最近の傭兵ものとは一味違った面白い映画だった。