ほたるBBの 絵と 本と 雑感日記

60代後半に再開したお絵描きと、読書の備忘録。考えさせられたことなども綴ります。

ジャッジ裁かれる判事(主演) ロバート・ダウニー

[内容]

ひき逃げ犯として逮捕された父親を、仲違いしていた息子が弁護する法廷

ヒューマンドラマ。             (2014年 製作国アメリカ)

[感想]

ハンクはやり手の弁護士で「無罪の貧乏人は僕を雇えない。」とうそぶく傲慢

な男。実家とは疎遠で、妻とは娘の親権を争っている状態だ。

 

ある日、母親が亡くなったという知らせが来て帰省。自営の兄、知的障害の弟、

元彼女との再会など、少しずつハンクの過去が見えて来る。

判事である父親は、この町では名士だ。嘘をつかない実直な人間だが、頑固者。

ハンクが実家と疎遠になったのは、この父親とのわだかまりが原因だった。

 

葬儀は滞りなく終わったが、帰宅の飛行機の中で父親がひき逃げで捕まったと

いう連絡が来て、急ぎ実家に引き返すことになる。

事故で亡くなった被害者は、かつて父親が判決を下した男で、それだけでも分が

悪いのに、父親には事故の時の記憶が全く無かった。

 

実は父親は、息子達には隠していたがステージ4の癌で、化学療法の副作用で

記憶障害を起こすようになっていたのだ。

 

ハンクは何も知らないまま、父親の裁判の弁護を申し出るが、ハンクにわだかまり

を持つ父親はそれを断って若い弁護士を雇う。だが相手の検察官はやり手で全く

太刀打ちできず、途中でこの弁護士が弁護を辞退。父親はやむを得ず息子に弁護

を頼むのだが、ハンクは思ったより厳しい戦いを強いられることになる。

 

目撃証言やコンビニの監視カメラの映像、そして父親が事故の時の記憶を取り戻

すなどで、少しずつ真相が解明されて残念な結果が出るが、逆に父子のわだかま

りは溶けて、ラストはしみじみとあたたかい。

ジャッジ 裁かれる判事(字幕版)