[内容]
資産運用番組の人気司会者が、生放送中に人質になるという金融サスペンス。
(2016年 製作国アメリカ)
[感想]
監督は、アカデミー主演女優賞の受賞者 ジョディ・フォスター。
リーは投資情報の人気番組「マネーモンスター」の司会者で、毎日軽妙なトーク
で注目銘柄を紹介していた。ある日この番組の生放送中に、配達業者を装って
男がスタジオに侵入。リーを銃で脅して爆弾付きのチョッキをまとわせた。
男は、世間から “ウォール街の魔術師”と言われていたリーの言葉を信用して株を
買ったのだが、その株の大暴落で大損をしてしまい「お前は銀行より安全だと言
った。株価急落の真実を明らかにしろ。」と、このまま番組を継続することを要求。
一部の関係者以外は全員避難し、局内に大勢の警察が控える中、番組ディレクタ
ーのパティがリーの命を救うために奮闘する。
男の主張にリーは、自分が誤情報を流していたことに気付き、パティの方はアイ
ビス社の株価が数日で大暴落した理由を調べるために、アイビス社のトップの話
を聞こうとしていたが、トップは行方をくらましていた。
世間はこの番組に釘付けとなり、株価暴落の原因が金融のプロの市場操作に
よるものと分かってからは、更に犯人である男を応援し出す。
残念ながら男に待ち受けていたのは厳しい現実だったが、最後までテンポの
良い展開で、パティが株価操作の真相を掴むまでの活躍は見事。あまり良い人
に見えなかったリーが、意外とまともな感覚の持ち主だったのも良かった。
株価の操作は、相場や景気に大きな影響を与える。この映画が現実とそう違わ
ないことを考えると、この種の映画はもっと作られて然るべきかも。