[内容]
家族の命を守ろうと行動するマフィアの父親と、彼らを助ける為に協力した
夫婦の物語。 (2016年 製作国 イギリス)
[感想]
派手なアクションは無く、スーパーヒーローもおらず、それが却ってリアリティ
を感じさせ、観てるこちらもずっと緊張感が続く映画だった。
イギリス人の大学教授ペリーとその妻は、モロッコで休暇中に偶然ロシアン
マフィアのディマと知り合う。彼に気に入られたペリーは、テニスやパーティ
に誘われて一緒に楽しむが、その時秘かにUSBメモリをイギリス秘密情報部に
渡してほしいと頼まれる。
USBメモリにはマフィアのマネーロンダリングの情報が入っており、ペリーは
困惑するが、それはディマの妻子と、彼らと共にいる幼い姉妹を守る為だった。
実はディマと家族は組織から命を狙われていて、幼い姉妹の家族は同じ理由
で既に殺されていた。
ぺリーは、ロンドンの飛行場で無事に捜査官にUSBを渡すことが出来たが、
その為に取り調べを受ける羽目になり、妻に責められる。しかし最初は腰が
引けていた2人だったが、これが政治家も絡んだ大きな陰謀であることを知り、
ディマの家族を殺させないためにも、危険を承知で本気で動き始める。
やっと幾つもの問題をクリアしたのに、それを水の泡にしたのはディマの
恋煩い中の娘だったのには唖然だったが、それでも何とか逃げることに成功。
その後自らの死を悟りながら、家族を託して静かに去って行くディマ。
ラストで、彼が秘かに残していた、政界を揺るがす驚きの仕掛けが出てくる。
あと脇役ながら、上司の命令に反して協力する主任捜査官がなかなかの
存在感で、彼の働きには私も一緒にニンマリ。最後まで楽しむことが出来た。