[内容]
仕事・生き方・考え方について、誰にも分かりやすく説かれている。
[感想]
高齢者にはあまり参考にならない内容かと思ったが、そんなことはなく、
「報道や人の話を鵜呑みにせず、物事を客観的に見、自分で深く考え、人生を豊
かにせよ。」など、具体例と共に最後まで興味深く読ませてくれた。
それにしても頭のキレそうな人だなと、途中でプロフィ―ルを読み直してみたら、
ズラズラと凄い経歴が並んでいて驚いた。
仕事・運・お金、全ては人間が運んで来る。必要なのは人間の本性を読む力だと
いう。又、プロの基本として、問題を四六時中考え抜くことの大切さも説いている。
多忙を自称する人に対しては、「仕事の段取りが悪い」などの厳しい分析。それで
突然思い出した人が何人かいて、当たってるなあと思わず苦笑い。
情報に流されやすいタイプは「理想主義者で正義感が強く、誠実、真面目を信条と
してる人。」…というのは意外だった。
日本人は、他者との対立を避けたがることも指摘。紛争や対立は必ず起きるもの
であること、そして性悪説で見てこそ、善も見えてくると言う。これは、多くの
修羅場をまとめてきた人ならではの言葉だろう。
「義理欠きと付き合い制御。私にとって大切な事は、①第一に家庭 ②第二に自分
③第三に仕事」…これに関しては、理想ではあるが皆生活がかかってるので、
非常事態でもない限り実行は難しい。著者が実際にこれを貫いてきたとしたら、
色んな意味で凄いなと思う。
他にも 「不満を言う代わりに自らを磨け」「思考力は一定水準の知識や教養の上
にはじめて成り立つ。」「将来にも備えて研磨に励むが、同時に現在を楽しむ。」
など、若い人の為になることが沢山書かれている。