[内容]
『志村どうぶつ園』で有名なアニマルコミュニケーターの女性が、自身の半生
と動物達とのことについて綴っている。
[感想]
字が大きく、難しい漢字にはフリガナが振られていて、写真が豊富。本書で
は様々な種類の生き物とのリーディングが語られており、興味深く読んだ。
著者が自分の能力にはっきりと気付いたのは、12歳の時だったという。
プロのアニマルコミュニケーターになる前は、警察官の仕事をしており、14歳
年上の夫は児童書などを書いている作家で、一人息子との3人暮らし。
自宅は敷地が広々としていて、沢山の動物がおり、写真を見ると正に牧場。
彼女は息子と一緒に面倒を見てきた10歳の雌鶏グランマが死んだ時のことを、
こう書いている。「私は立ちすくんだまま、どうしてこの白い羽に覆われた
小さな動物をこんなに愛してしまったのだろうと考えていました。」
私も一緒に暮らした犬猫を看取る度に、同じようなことを思ってきたので、
彼女の気持ちは痛いほど伝わってきた。
アメリカで牧場主たちには、少しでも長く良い一生を送ってもらうために、
動物は放し飼いにするように、十分な放牧地があるようにと勧めているという。
最後に、アニマルコミュニケーションを否定する人達のことにも触れていて、こう
語る。「動物に無関心な人にとっては、鶏は単なる食べ物の“チキン”です。(略)
しかし私にとって鶏とは、グランマであり、彼女の仲間達なのです。動物とずっと
コミュニケーションをとってきて、私がはっきり確信できるのは、動物達には感情
があり、人間がちゃんと確認できる情報を発してくれているということです。」
ネットを見ると彼女に関しては賛否両論で、私はアニマルコミュニケーターと直接
話をしたことが無いので判断は出来ないが、この手の能力そのものを否定する人
の多くは、侮蔑とセットで語るので、心折れずにいてほしいと思う。