ほたるBBの 絵と 本と 雑感日記

60代後半に再開したお絵描きと、読書の備忘録。考えさせられたことなども綴ります。

レッド・バイオリン(主演)サミュエル・L・ジャクソン

[内容]

17世紀に誕生したバイオリンの名器が、オークションに出される迄の歴代5人

の所有者の物語。       (1998年 製作国 カナダ)映画賞受賞。

[感想]

バイオリンの持ち主たちの物語は、カナダや中国など5か国の俳優によって、

それぞれの国の言語で演じられ、どれも短編映画を観るように面白かった。

 

300年以上前にイタリアの名工によって作られ、人々から「紅いバイオリン」

と呼ばれた名器があった。バイオリンを製作した職人の妻は、出産前にタロット

で占ってもらっていたが、完成直前に、難産のためお腹の子供と一緒に亡くな

ってしまう。物語はその占いの結果に即して進行していく。

 

時代や国を越えて、5人ものバイオリニストの運命を翻弄した名器。

彼らは一様にこのバイオリンに魅せられた者達で、私は中国の文革時代の話

が一番面白かった。演奏はどれも素晴らしく、特に孤児院の薄幸な少年には

驚かされた。劇中の少年は死んでしまうが、役を演じた少年は現在、一流の

バイオリニストとして活躍している。

 

ラストの場面は、現代のバイオリンオークション会場。名器は億の値段で競り

落とされるが、しかしこの前後にサスペンスさながらの展開があり、ハラハラし

ながらもクスッと笑ったり、意外な結果に驚いたり…。観客には最後にレッド・バ

イオリンのいわくが明かされ、魔性の名器の本当の意味が分かる。

 

このDVDはプレミア価格になっていたが、アマゾンで安価なものも扱われるよう

になり、やっと観ることが出来た。他にも価格の関係で観られずにいる映画が沢山

あるが、ケーブルテレビで放映されたらラッキーと思うくらいにして、面白そうな

映画チャンネルとは敢えて契約せずにいる。きっと際限なく観てしまうから(笑)。

 

レッド・バイオリン [DVD]

レッド・バイオリン [DVD]

  • 発売日: 2014/12/17
  • メディア: DVD