高校生の時、同級生の熱心な誘いに根負けして「1回だけなら」と、もう
一人の同級生と一緒に、マンモス新興宗教の集会所に出向いたことがある。
他の信者と一緒に30分程講話を聞いたのだが、何故か2人共入会したこと
になっていて、小さな経本を手渡された。
同級生は「放っとく」と言ったが、私は嫌だったので数日後1人で経本を返
しに行った。3人の大人に囲まれて(優しく)説教されたが、それでもゴメンナ
サイして帰って来た。
それから数か月経ったある日のこと。その説教の場にいた男性(50才位)と、
家の近所でバッタリ出会った。私が会釈をしたら、その人は私を横目で睨み
つけながら、すれ違いざまに低い声でこう言い放った。「地獄に落ちるぞ!」
一瞬驚いたが「いい歳して…。」としか思わなかった。
しかし私の人生で、地獄のことを言われて一番驚いたのは、この男性ではな
くキリスト教の人だった。
今から20年近く前のこと。趣味仲間と一緒にお茶をしてる時、仲間内で唯一
のクリスチャンである女性(50代)が、「私達クリスチャンは、最後の審判の時
を楽しみにしてます。」と嬉しそうに言った。彼女は、聖書に書かれているこ
とは“絶対”の人で、それは正に選ばれし者の笑顔だった。
多分彼女は「神を信じなさい。」と言いたかったのだろうが、戸惑う私達を尻目
に、非キリスト教徒は救われないという話を続けた。で私はというと、この人
なら本当に、地獄と化した地上に残される人達に、笑顔で手を振って行くかも
な…と思って顔を見つめていた^^;。ちなみに私は、地獄の存在を信じていない。